- この記事の目次 CONTENTS
- 安全運転の基本はまず良好な視界を確保すること
- ヒーテッドドアミラーのメリット
- オプション選択できるのは一部のグレードや仕様のみ
- 選ぶならヒーテッドドアミラーが装備されているクルマ
安全運転の基本はまず良好な視界を確保すること
自動ブレーキなど、非常にハイテクな安全装備ばかりに目が向きがちだが、安全運転の基本はまず良好な視界を確保すること。死角が多ければ多いほど、リスクは高まる。とくに注意したいのが、後方の視界。自分の目で確認することが難しく、主にルームミラーやドアミラーで確認するしかない。
雨天時は死角が増える
しかし、天候が悪くなると車外にあるドアミラーは、雨や雪が鏡面に付き、その機能が大幅に低下する。雨滴だと光が乱反射し、雪だとほとんどカーテンのようになってしまう。ドアミラーの雨滴や雪を取り除きながら走行することは、ほとんど不可能。そうなると、ルームミラーに頼るしかなく、死角が増えリスクは高まる一方だ。こうなると、車線変更も容易ではなくなる。
ヒーテッドドアミラーのメリット
このヒーテッドドアミラーの機能は、リヤウインドウなどと同じく熱線が内蔵されているため、雪や雨滴の付着を防ぐ。いたってシンプルな機能だ。ホンダは、こうした熱線に親水タイプのミラーを組み合わせるなどして、さらにその機能を高めている。

親水タイプにすることで、ミラーに雨滴が残りにくくしている。
オプション選択できるのは一部のグレードや仕様のみ
ローテクで便利な安全機能なヒーテッドドアミラーなのだが、ユーザー側がこうした機能を求めないこともあり、意外と普及していないのだ。なんと、ヒーテッドドアミラーは、オプションで選択できるのは一部のグレードや仕様に限られてしまっている。
寒冷地仕様には標準装備化されていることが多い
メーカー側の認識不足もあるのだが、ヒーテッドドアミラーは寒冷地仕様で標準装備。4WDで標準装備などといった条件となっている場合が多いのだ。
つまり、メーカー側の認識としては、ヒーテッドドアミラーは主に寒冷地で雪の付着を防ぐための機能ということになる。「降雪地域以外、雨滴が付くくらい、どうってことないよ。価格が上がっちゃうから用意しないよ」と言っているのに等しい。また、ユーザー側も求めていないという状況でもある。
価格が高い高級セダンへの標準装備も
ところが、高級セダンなどには、何気なくヒーテッドドアミラーが標準装備されていたりもする。メーカー側も地域を問わず安全装備としての認識はあるものの、大衆車には価格を抑えるためこうした安価なローテク安全装備まで削り利益優先となっているのが現状だ。
選ぶならヒーテッドドアミラーが装備されているクルマ
ヒーテッドドアミラーは、カー用品店などで後付けが難しい装備なので、新車を購入する場合、装備可能な仕様やグレードを探す必要がある。
中古車の場合は、装備されているクルマが少ないので、探すのは容易ではない。中古車店に頼んで気長に探してもらうしかないだろう。ヒーテッドドアミラーは、日々のドライブでかなり役立つ基本的な安全装備。装備されているクルマと装備されていないクルマがあったとしたら、絶対に装備されているクルマが安全走行上おすすめだ。