
<2.5Lエンジンが追加され、さらに衝突被害軽減自動ブレーキが標準装備!>

今回の一部改良では、ガソリンの2.0L「SKYACTIV-G 2.0」、クリーンディーゼルの2.2L「SKYACTIV-D 2.2」に加え、ガソリンの2.5L「SKYACTIV-G 2.5」エンジンが追加された。この変更により、2.0LはエントリグレードとしてFFのみの設定になっている。
CX-5 25S 4WDの価格は、2,530,500円。以前あった20S 4WDの価格は2,410,000円だったので、約12万円のアップで2.5L車なる。これくらいの価格差なら、なんとか納得できる。さすがに、2.0Lの4WDは、あまり軽快とはいえず、4WD車の重さを感じていた。しかし、トルクがより大きい2.5L車となったことで、4WDの重さを感じることなく走れるので、クルマとしてのバランスはアップしたと考えていいだろう。
排気量アップしただけがCX-5の進化ではない。軽自動車などで爆発した追突被害軽減自動ブレーキが全車に標準装備され、安全装備が大きく進化した。この追突被害軽減自動ブレーキは「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」とよばれている。多くのクルマが装備できるようになったが、ほとんどのクルマがオプション装備。価格アップはしているもののマツダCX-5は標準装備。標準装備ということは、誰もが一定水準以上の安全を手に入れることができる。これは、マツダの安全装備に対する姿勢を高く評価できるものだ。
こういった装備を含め、CX-5と他車を比較検討する場合、安全装備の有り無しをしっかり見極めて購入することが重要。未だ、軽自動車にも用意されている衝突被害軽減自動ブレーキさえも用意されていないメーカーもある。メーカー側の言い訳はどうであり、安全装備の標準化は顧客にとって、とても重要だ。ある意味、こういった安全装備の標準装備化は、メーカーが考える本音の安全思想を端的に表現しているといってもいい。

実際に購入する場合は、価格ありきの商談ばかりではなく、しっかりと安全装備についての説明があるのかも重要。説明されもなければ、クルマに詳しくない顧客にとって、ついつい見落としがちになり、結果的に望んでなくても安全装備に劣るクルマを買わされることになる。
そして、そういうメーカーほど「すべてのお客様が、高い安全性能を望んでいるわけではない」という。軽自動車のダイハツ ムーヴも、同様な安全装備であるスマートアシストは70%を超える装着率。軽自動車メーカーも、標準装備化を考え始めている状態だ。当然だが、軽自動車よりはるかに高価な価格になるCX-5のようなクラスのクルマなら、標準装備は当たり前の時代になるだろう。

■マツダCX-5価格
20C SKYACTIV-G2.0 2WD 2,079,000円
20S SKYACTIV-G2.0 2WD 2,226,000円
25S SKYACTIV-G2.5 4WD 2,530,500円
25SLパッケージ SKYACTIV-G2.5 2WD 2,604,000円
4WD 2,814,000円
XD SKYACTIV-D2.2 2WD 2,604,000円
4WD 2,814,000円
XD Lパッケージ SKYACTIV-D2.2 2WD 2,982,000円
4WD 3,192,000円