スズキ MRワゴンWit
<ワゴンRと同じく30.0㎞/Lという低燃費! しかし、レーダーブレーキサポートは無いので、買うなら装備されてから>
スズキは、MRワゴンをベースとし、より若年女性に好まれるエレガントなデザインと上質な室内空間を特長とする「MRワゴン Wit」を設定して発売を開始した。

スズキ MRワゴンは、2011年にフルモデルチェンジし3代目となった。個性的なフェイスデザインやオシャレなシート柄、タッチパネル式のオーディオなど、実用的なワゴンRに対して、先進さやオシャレ感をアピールしたモデルとなっている。

MRワゴンそのものが、実用的なワゴンRをより洗練させたモデルであるが、MRワゴン Witは、さらに個性を極めたモデルとなっている。Witは久しぶりに復活したグレードでもある。エクステリアは、目力を感じさせる専用ヘッドランプや表情を引き締めるメッキ加飾付フロントグリルなどを採用し、気品を感じるエクステリアに仕上げている。標準車のMRワゴンより、Witは、すこし角の取れた品のあるかわいらしさといった感じにまとめられている。

インテリアは、アイボリーとブラウンの2トーンを基調としたレザー調の専用シート表皮等を採用した。レザー調の表皮を採用したことで、軽自動車とは思えない上質感あふれるものとなった。オシャレにまとめた自分の部屋を感じさせる雰囲気があり、シートは部屋のソファーのようなイメージだ。ここまでオシャレな感じにまとめられていると、移動の足としての軽自動車ではなく、お気に入りの道具的としての価値が増した。

このMRワゴンWitの燃費は30㎞/L。これは、MRワゴンがワゴンRの大幅改良を受けて変更された。基本的な部分は、ワゴンRと共用しているので、スズキ独自の減速エネルギー回生機構「エネチャージ」、「新アイドリングストップシステム」、「エコクール」などの低燃費化技術を採用し、NA(自然吸気)エンジン搭載の2WD車は軽ワゴンナンバー1となる燃費30.0km/Lを達成している。コンパクトカークラス並の余裕ある走りが楽しめるターボ車の燃費が良いのも特徴で、おすすめグレードのひとつだ。ターボは車は、自然吸気エンジンの燃費よりわずか10%劣る程度で、燃費27.0km/Lを達成ていて、全機種をエコカー減税免税対象車となっている。

価格は、MRワゴンWit XSで1,345,050円。ワゴンR FXリミテッドが1,249,500円なので、約10万円ほど高価になる。実用的な軽自動車ということならワゴンRだが、約10万円で上質なインテリアをもち、お気に入りの道具として使えるということを考えると、10万円以上の価値はある。

ただし、今買いなのか? と、問われればNOである。ワゴンRと同様のハードを使ったことで低燃費になったものの、新たなワゴンRのウリとも言える追突軽減ブレーキであるレーダーブレーキサポート、誤発進抑制制御、横滑り防止装置(ESP)などの装備が選べないからだ。わずか42,000円で、高度な安全装備が手に入れられるだけに、今慌てて買う理由はない。恐らく、レーダーブレーキサポートは、リセールバリューにも大きく影響を与える装備だろう。MRワゴンWitにも、いずれ装着されるだろうから、それまで待ちということになる。

■スズキ MRワゴン Wit価格
LS 2WD 1,290,450円
4WD 1,408,050円
XS 2WD 1,345,050円
4WD 1,462,650円
TS 2WD 1,435,350円
4WD 1,552,950円