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221616 編集部

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尊厳ある終焉を送るためのクルマ

 遺体を清めお棺に納める職業「納棺師」をテーマにした日本映画「おくりびと」が米・アカデミー賞外国語映画賞を受賞した翌日、偶然にもミツオカが『おくりぐるま』を発表した!
 光岡自動車は2月24日、セダン&ステーションワゴンタイプの「GALUE type 2-04(ガリュー・ニーゼロヨン)」をベースにした新型霊柩車『ミツオカリムジン type 2-04』を翌2月25日より発売することを発表した。

 光岡自動車では、15年ほど前からセレモニー業界向けに米国製の洋型霊柩車の輸入販売を行っていた。また02年からは自社でも特装車としてガリューベースの霊柩車の製造・販売も行っており、高齢化社会を反映するかのように、毎年10%以上の販売の伸びを示しているという。そんな中、より小型で扱いやすくローコストな車両を、とのニーズに応え、ガリュー type 2-04を基に新型霊柩車を製造した。

新型霊柩車「ミツオカ リムジン Type 2-04」 リアビュー

新型霊柩車「ミツオカ リムジン Type 2-04」 エクステリア

新型霊柩車「ミツオカ リムジン Type 2-04」 寝台部

新型霊柩車「ミツオカ リムジン Type 2-04」 ロゴバッチ

アカデミー賞受賞翌日に発表・・・不思議な縁

 おくりぐるま「ミツオカ リムジン Type 2-04」のボディサイズは全長x全幅x全高が5170x1690x1460mm。一般的な洋型霊柩車が全長7mクラスなのに対し、ミツオカ リムジン Type 2-04は日本の道路事情に合ったサイズとした。もちろん寝台部分には、日本での一般的なサイズである2mのお棺が納まる寸法を確保している。
 セレモニー業界が使用している洋型霊柩車の多くはアメリカ車などの輸入車をベースにしている。購入価格も数千万円することに加え、長期による使用が想定されることから、機関系や外装リフォームなどの定期的なメンテナンスコストもかなりの負担になっているという。「ミツオカ リムジン type2-04」のベース車は日本製(「トヨタ カローラ フィールダー」)で、これらの負担も大幅に軽減されることが期待される。

 映画「おくりびと」の企画は、主演の本木 雅弘 が15年前に読んだ青木新門 著「納棺夫日記」に端を発している。青木氏は富山県在住の作家。アカデミー賞のオスカー像を受け取った滝田 洋二郎 監督も富山県の出身だという。偶然ながら、光岡自動車の本社や工場も同じ富山県にある。
 光岡自動車によれば、今回の「おくりぐるま」発表は事前に決まっていたことだというが、アカデミー賞外国語映画部門賞の栄誉に輝いた翌日の発表とは、なんとも不思議な縁を感じるものだ。

新型霊柩車「ミツオカ リムジン Type 2-04」 フロントマスク

新型霊柩車「ミツオカ リムジン Type 2-04」 リアビュー

代表グレード ミツオカ リムジン Type 2-04 ST(スタンダード)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 5170x1690x1460mm
車両重量[kg] 1495kg
総排気量[cc] 1500cc
エンジン 直列4気筒 DOHC
ベース車 トヨタ カローラ フィールダー
トランスミッション CVT(自動無段変速機)
最小回転半径[mm] 6130mm
定員[人] 2人
消費税込価格[万円] 522.9万円
発売日 2009年2月25日
レポート CORISM編集部 徳田 透
写真 CORISM編集部