現在、カーケミカル市場で日進月歩を遂げているのが、パーツ別のケア製品。塗装を保護するワックス、コーティングは原料がほぼ定まり、目新しいものがあまり登場しないのに対し、パーツ別のケア製品は、効果的なものが続々と登場しています。
パーツ別とはいっても数々の商品が存在しますが、今回はガラスや樹脂など外装パーツ用。実施に私がキビシイ目で使ってみて、これは効果的!という新製品3種をご紹介しましょう。
美観より視認性を確保するガラスコート。ガラス表面に超撥水皮膜を形成し、走行風によって雨粒を弾き飛ばすというもの。しかし、塗り込みが面倒だったり、ワイパーなどで皮膜が剥離されてしまうなど不満もありました。
今回紹介します「ガラスコートG3」は、カンタン作業で、最大12ヶ月もの間、撥水効果を持続するという。まあ、早速施工してみました。添付された詳細な説明書には、油膜などを付属の下地処理剤で念入りに除去するよう記載されていますが、取材車のガラスは状態が良好なため、そのままコーティング作業を敢行。しかし、これを作業と呼べるのだろうか?と言うほどカンタン。スプレーガンで「ガラスコートG3」を拭き付け、付属のマイクロファイバークロスで塗り伸ばすだけ。たったコレだけなのです。全てのガラスに施工しても、要した時間は単なるガラス拭き作業と同じようなものですから、たった3分程度。これで最大12ヶ月もの撥水効果が得られるというのだから驚きです。
翌日、降雨に見舞われましたが、接触角度の大きな非常に細かい撥水が得られ、無走行状態でもガラス面にほとんど水玉が残留しないのは印象的でした。雨のほか、雪や霜の凍結防止にも効果があるということですので、クリアな視界確保の為にも、オススメです!
■「ガラスコートG3」:オープンプライス(カーメイト)
↑完全に焼きついてしまったウォータースポットや、細かい傷が原因でくすんでしまったテールレンズもご覧のとおり新品のように復活。また、非常に細かい0.2ミクロンというマイクロ粒子採用により、デリケートな素材表面に磨き傷を残る事はありませんでした。
塗装面やゴムなどには、適材適所のカーケアグッズが数多く存在していますが、意外となかったのがヘッドライトやテールレンズのケア商品。特に最近のクルマのヘッドライトレンズには、安全衝突性や美観などから、透明な樹脂(ポリカーボネイト)を採用しています。しかし、経年変化により樹脂表面に傷や、くすみなどが発生。最悪透過率低下による光量不足が起こり安全面でも好ましくありません。テストでは、テールレンズを施工しましたが、クリア感が復活し、電球の透過率が格段に向上しました。これは効果絶大です!
■「クリア復活剤」:オープンプライス(カーメイト)
↑無塗装ウレタンバンパーに付いた白点。(写真上)この部位はちょうど樋になっている為、降雨の通り道となっており、これまでいかなるケミカルを塗布しても消すことは不可能でしたが、目を凝らさないとわからないほどのレベルにまで復活!
無塗装樹脂パーツは経年変化とともに、素材内部の油分が徐々に揮発し白化現象を引き起こします。白化したパーツは、クルマの美観を損ね“古ぼけた感”を増してしまいます。
一般的にこれらパーツのケアには、乳液状水性シリコンを主原料とした保護剤を塗りこみますが、一度の降雨で流れ落ち、塗布面に短冊状のしみを残してかえって見栄えが悪くなってしまいます。また、数年前から樹脂表面に透明のフィルム状皮膜を形成する次世代の保護剤も販売されましたが、硬化した皮膜が割れ、ポロポロと剥がれ落ちてしまうという欠点もありました。今回テストしました「黒樹脂復活剤」は、高濃度シリコン化合物が主原料。素材に浸透して色を復元するため、皮膜の割れも発生しません。私が知る限り最も効率よく無塗装樹脂パーツを復元してくれた製品でした。
■「黒樹脂復活剤」:オープンプライス(カーメイト)
塗装部分のケアは絶対的な面積が広い分、ユーザーの関心が高いのも事実ですが、各パーツ類もお手入れをしてあげることにより、安全性や美観を著しく向上させることが出来ます。