
達人「松下 宏」が斬る!
職業:自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...

走りの良さを連想させる躍動感あふれるエクステリア
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プジョー308シリーズはハッチバックの登場からわずかな遅れでSWを追加設定してきた。ステーションワゴンともスポーツワゴンともいえるSWは、プジョーならではのデザインや乗り心地に加え、優れた使い勝手を実現したモデルだ。
外観は大きなフロントグリルを持つ最近のプジョー顔。ちょっと迫力があり過ぎる感じを受けるほどだが、存在感は十分である。インテリア回りの仕様や雰囲気もプジョーらしさにあふれている。
使い勝手の面では3列7人乗りのシートを持つのがSWの特徴。これは307SWでも採用されていたシート配置で、単にステーションワゴンとしてだけでなく、ミニバンとしての使い勝手も実現するモデルである。
しかも後席のシートはそれぞれ独立して取り外しが可能。日本では外したシートをどこに置いておくのかという問題が発生するため、後席を全部外すのは現実的ではないが、2席だけを残した状態なら、1700Lを超える大容量のラゲッジスペースを作ることができる。
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しなやかで快適な乗り味と充実した装備が魅力
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GTiでは足回りの良さも際立つ感じだった。最近のプジョーは207シリーズでかなり硬めの足回りを採用し、それが308のシエロなどの標準モデルでは再び乗り心地を重視した足回りに変更されていた。GTiはスポーツモデルなのでまた硬めの足回りを採用しているかと思ったら、想像していた以上に乗り心地に優れていることに驚かされた。
標準車が16インチと17インチであるのに対し、GTiには18インチタイヤが装着されているのだが、それによる乗り心地への悪影響は全くないといっても良いくらい。足回りがしっかり仕事をしていて、高い操縦安定性と優れた乗り心地を両立させている。これがプジョーだよねっていう感じの足回りに仕上がっている。
GTiの価格は355万円。ESPやスマートSRSエアバッグ、ニーエアバッグなどの安全装備、パノラミックガラスルーフなどの快適装備が標準で用意されている。割安というほどではないにしても、走りの気持ち良さを考えたら十分にリーズナブルな価格設定といえるだろう。
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written by 松下 宏
代表グレード
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プジョー 308GTi
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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4315×1820×1515mm
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車両重量[kg]
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1390kg
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総排気量[cc]
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1598cc
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最高出力[ps(kw)/rpm]
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175ps(128kw)/6000rpm
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最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
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24.5kg-m(240N・m)/1600〜4500rpm
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ミッション
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6速MT
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10・15モード燃焼[km/l]
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-km/l
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定員[人]
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5人
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税込価格[万円]
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355.0万円
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発売日
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2008/6/2
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レポート
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松下 宏
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写真
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和田 清志
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