ライター紹介

221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。

戦国武将の鎧兜(よろいかぶと)をイメージしたエアロパーツ

 世界に衝撃を与えた日本発のスーパーカー「大蛇(オロチ)」デビューから早くも2年。09年モデルの発表に合わせ、昨年秋の東京モーターショーでデビューしたコンセプトモデル「大蛇 兜(オロチ・カブト)」の市販バージョンが報道陣に公開された。
 今回お披露目されたのは2台。モーターショー出品車にも塗られていたテーマカラー「月光」(ゴールドメタリック)」と、ホワイトゴールドパールの2色のクルマだ。わずか5台が09年モデルとして限定生産される。
 大蛇シリーズを手がける光岡自動車のデザイナー、青木 孝憲 氏は「大蛇・兜は、自動車不況の乱世を闘う信念で創った」と、デザインの心構えを語る。車体上には鎧兜(よろいかぶと)の甲冑(かっちゅう)をイメージしたというカーボングラスファイバー製のエアロパーツが装着される。まさに戦国武将のような凛とした"和"の緊張感がクルマ全体に走る。ファッション面での効果が大きいのは確かだが、体感レベルでのダウンフォースも得られるという。会見の最後に青木氏は「これからも(大メーカーでは不可能な)自分たちにしか出来ない戦いを大蛇で挑む」と力強く締めくくった。

月光色(ゴールドメタリック)のシブいボディカラーにカーボン素材の鎧兜が良くマッチしている。その姿はまさに戦国武将を想わせる。

白のボディ色だと、カーボン素材の兜エアロがどのように装着されているか良く判るだろう。ただしリアウィングだけはFRP製である。

既納ユーザーの意見などを参考に高回転域で迫力あるサウンドを生み出すようにチューンしたステンレス製専用4本出しマフラーを装着。

時代に逆らって!?値下げを断行!

 会見では、併せてミツオカ 大蛇 09年モデルの展開と今後の販売戦略についても発表されたが、それが驚きの内容だった。原料高騰などの理由で、各自動車メーカーが相次いで値上げを発表する中、なんと09年モデルの大蛇は100万円以上も値下げを断行したのだ! これは、従来ボディカラー300色、内装色20色の設定を標準塗装・内装色をそれぞれ3色に定め、それ以外をセレクトオプションとすることで効率を高め、値下げを実現したもの。09年モデルの価格は1092.0万円(消費税込)だ。
 既に70台ほどの受注を獲得したという大蛇。デビュー2年が過ぎ新たな受注へ向けて、3つの活動が始まる。まず今回の「大蛇 兜」の限定販売。そして都内1店舗だけだった大蛇専売店を名古屋・大阪にも展開し、それぞれに常時現車を展示すること。最後に左ハンドル仕様が完成間近であることを明らかにした。左ハンドル仕様車は09年早々には公開されるという。主にUAEやサウジなど中東3ヶ国で販売する予定だ。

スカッフプレートやひじ置きには「兜」のロゴも入り、ドアを開けた瞬間に特別なモデルであることが判るように演出されている。

外装に合わせた濃いグレーと濃いベージュのカラーをセレクトした専用シート。ダイヤステッチを施すなどの装飾も加えられている。

エアコン操作系やワイパー・ウィンカースイッチにアルミの削り出しパーツをあしらうなど、インテリアは標準車とは全く異なる演出が加えられた。