ボルボのエントリーモデルとなるC30は07年7月に発売され、半年ほどの間に800台を超える販売をマークしたので、輸入車としては好調な売れ行きを示した。それも初めてボルボに乗る新規ユーザーが約70%を占め、幅広い年齢層に支持されたというから、ボルボの狙い通りの結果になったといえる。
ただ、それでもまだC30の知名度はそう高いものではなく、ボルボにこんなクルマがあったの? というユーザーが今でも多いのが実情だという。そんな状況に対応し、ボルボが改めてC30の訴求を図るために製作したのがグラフィックカーだ。
ラッピングカーなどに使われる特殊なフィルムにさまざまなデザインを印刷し、それをC30のボディに貼り付けて作られたのがグラフィックカーだ。今回ボルボカーズジャパンでは6台のグラフィックカーを作成した。
写真を見ても分かるように、かなりポップな感じのクルマに仕上げられているので、アメリカ系のアイデアかと思ったら、実はスウェーデンのボルボディーラーのアイデアだという。ボルボカーズジャパンではそのノウハウを取り入れて、日本でフィルムの印刷やボディへの貼り付けを行ったという。
作成した6台のほかにも20台分くらいのアイデアがあるほか、C30のほかの仕様と自由に組み合わせることで1万通りを超える組み合わせのカスタマイズ可能。またフィルムに印刷する方式なので、写真をロゴマークなどを自由に印刷することもできる。
フィルムの耐久性は2年までは保証されているとのことだが、実際には3年くらいは大丈夫とのこと。むしろ2年ごとに好きなデザインに変更するような楽しみ方をしても良い。
C30グラフィックカーはまだ市販が決まったわけではないので価格も決まっていない段階だが、10万円でできると言われれば欲しいというユーザーが多いだろうし、30万円と言われるとちょっと悩んでしまうユーザーが多いだろう。高くて20万円くらいという設定が良いところではないか。
いずれにしても、ほかのユーザーとは違ったクルマに乗りたいというニーズを多くのユーザーが感じているのは確か。ミニバンや軽自動車などで、エアロパーツを装着したスポーティなタイプのモデルが良く売れているのはその典型だ。なので、C30グラフィックカーのようにボディの外観に明確な差別化が図れる仕様はけっこう歓迎されると思う。
実際、横浜の市内を走っていると、若い女性から注目を集めたり、中にはケータイで写真を取る人もいたほどだ。
ボルボカーズジャパンでは、ユーザーからの反応によって実際に市販するかどうかを決めるというから、楽しみに待っていたい。