ライター紹介

221616 編集部

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「ファントム」シリーズのトリはパーソナルなクーペ

 ロールス・ロイス・モーター・カーズは7月17日、ファントムシリーズ第四のモデル「ファントム・クーペ」をアジア・パシフィック地域で初めて披露。同日より正式な受注を開始した。
 一時は経営不振に陥っていたロールス・ロイスをBMWが支援し、新生ロールスの第一弾として大型4ドアサルーン「ファントム」をデビューさせたのは03年。以来05年にはロング版の「ファントム エクステンディット ホイールベース」、昨年07年には2ドア コンバーチブルの「ファントム・ドロップヘッド クーペ」と順調にモデル追加を進めてきた。
 今回、シリーズのトリを飾る「ファントム クーペ」は、その名の通りの2ドアクーペ。ロールス・ロイス伝統の様式美をモダンな意匠でまとめあげた、最もパーソナルで、最も贅沢で、最もドライバー志向の強いモデルだ。既に現時点で08年の生産分はオーダーが埋まっており、09年の分も早くも先行オーダーが入っているというから驚く。このようにロールス・ロイスは順調な売れ行きを示しており、08年上半期で前年比68%、アジアパシフィック地域でも52%もの増加を示しているという。北米、英国、中国、アラブに次いで第五の売れ行きを誇る日本で、第四モデル投入により更なる拡販を狙う。

新生ロールスのフラッグシップ、03年デビューの「ファントム」

07年に発表された4シーターオープン「ファントム ドロップヘッド クーペ」

そしてこれが今回アジア・パシフィックで初めて披露された「ファントム クーペ」

V型12気筒 48バルブ 6.75リッターエンジン。最高出力460ps(338kW)/5350mm、最大トルク720N・m/3500rpmの圧倒的な力で2590kgのボディを引っ張る。

上下分割のテールゲートはオトナ2人が座れるベンチ代わりにも。「ピクニックトランク」と呼ぶトランク容量は395リッター。ゴルフバッグ4セット収納可能だ。

発表会は東京・白金の「八芳園」日本庭園内。凛とした和の空間に佇む英国伝統の老舗高級車というのも、不思議と違和感のないものだった。

優雅な乗降が可能な、リアヒンジ式の「コーチドア」を採用する

ロールス・ロイス中最も高いボディ剛性

 軽量かつ強度の高いアルミ製スペースフレームを採用。これに加えリアヒンジタイプのコーチドアでAピラーの継ぎ目をなくすことで、「ファントム・クーペ」はロールス・ロイス車中最も高いボディ剛性を誇る。
 パワーユニットはV型12気筒 48バルブ 6.75リッターエンジン。最高出力460ps(338kW)/5350mm、最大トルク720N・m/3500rpmの圧倒的な力で2590kgのボディを引っ張る。なお0-100km/h加速は5.8秒をマークする(数値は全てDIN値)。「ファントム ドロップヘッドクーペ」に比べガソリンタンク容量を25%増やし、600km以上の航続距離を誇る。
 日本での価格は49,980,000円(消費税込み)。実際のデリバリー開始は08年の秋から冬にかけてとなる見込みだ。

まるで高級家具を想わせる優美なインパネ周りだが、ハイテクな装備もふんだんに装着されている。

生育状態まで丁寧に管理された本革を使用。伝統の職人技で仕立てた贅沢なインテリア空間。

後ろヒンジのコーチドアゆえ、Aピラーの付け根には専用の「傘」がビルドインされている!