ホンダ FCXクラリティ エクステリア
ホンダ FCXクラリティ フロント

燃料電池車専用に開発されただけあり、先進的なデザインがとても印象的だ。

ホンダ FCXクラリティ リヤ

セダンというよりはまるでクーペのような美しいフォルムが最大の特徴だ。専用プラットフォームだけに電池や水素タンクの搭載方法なども含め、パッケージングは最適化されている。

ホンダ FCX フロント

2005年3月に日本で初めて国土交通省の型式認定を取得した燃料電池車であるホンダ FCX。

ホンダ FCX リヤ

ホンダFCXは、FCXクラリティとは異なりハッチバックボディとなる。将来は様々なボディ形状の燃料電池車が登場するはずだ。

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達人「松下 宏」が斬る!

ホンダ FCXクラリティ 評価

松下 宏

職業:自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...

次世代のエコカー燃料電池車がいよいよリース販売開始!

ホンダ FCXクラリティ エンブレム

 いま世界中の自動車メーカーが開発競争にしのぎを削っているのが燃料電池車。その新しいモデルとしてホンダからFCXクラリティが登場した。
 最初にまず燃料電池(FC)についておさらいしておこう。FCのフューエル・セルを訳して燃料電池としたわけだが、これはほとんど誤訳に近い直訳。発電自動車といったほうがよほど実態に合っている。その発電の燃料に使うのが水素というわけだ。

排出するのは水だけ! 究極の環境性能を実現する

 小学校の理科で、水の電気分解というのを習ったと思う。水に電気を加えるとH2Oが水素と酸素に分解することを実験した人も多いだろう。燃料電池車はその逆の原理を使う。水素と酸素を結びつけて水を作れば、電気分解とは逆に電気が発生するわけで、その電気を使って走るのが燃料電池車だ。発電時に発生するのは純粋な水だけだから、クルマそのものからは有害な排出物を全く発生しない究極の無公害車になる。
 といっても、これが簡単にできるなら苦労はいらない。クルマとして実用化するには相当にいろいろな壁がある。そうした壁の多くを突き破りつつ実用化の方向性を示したのが今回のFCXクラリティと言っても良い。まだまだ越えなければならない壁も多いが、クルマとしてまとめられ、未来が見えてきたのが今回のFCXクラリティだ。

代表グレード
ホンダ FCXクラリティ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4845×1845×1470mm
車両重量[kg]
1635kg
リチウムイオンバッテリー電圧[V]
288V
最高出力[kw]
100kw
最大トルク[N・m]
256N・m
航続距離[km]
620km
定員[人]
4人
発売日
2008/11
レポート
松下宏
写真
佐藤靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム