大型トラック新型「スーパーグレート」長尺カーゴ系に標準装備

 三菱ふそうトラック・バスが開発した「運転注意力モニター<MDAS(エムダス)-III>」が、社団法人自動車技術会が発表した第58回自動車技術会賞において、「技術開発賞」を受賞した。
 「MDAS-III」は、運転注意力の低下による事故の発生を未然に予防する新世代の安全システムで、1996年の投入から改良を積み重ね、現行で3代目。すでに、2007年4月に発売した大型トラック新型「スーパーグレート」長尺カーゴ系に標準装備され、約2,900台が販売されている。
 そのほか、トラクター系にオプション装備するとともに、大型観光バス新型「エアロクィーン&エアロエース」にオプション装着が可能となっている。

車線逸脱警報機能とも連動

 「MDAS‐III」は、室内に設置したカメラで認識した車両のふらつきや、ドライバーの修正操舵、ウィンカーをはじめとしたドライバーの運転操作を総合的に判断し、ファジイ推論を採用したロジックでドライバーの運転注意力の状態をモニターし必要に応じて警報する。また、システム起動後15分間でドライバーの走行パターンを学習し、注意力が低下していることを検知すると最適な注意力低下警報を発生する。
 さらに、はみ出し運転を警報する車線逸脱警報機能とも連動し、注意力が低下した状態で車線をはみ出した際は、はみ出し側のスピーカーから警報音を発生することで、はみ出した方向がドライバーにわかりやすくするなど、運転を積極的にバックアップし予防安全性も高める。

 なお、今回の受賞では、その技術水準と低コストで標準装備できる点が高く評価されている。