CTSはキャデラックブランドのエントリーモデルに位置付けられるクルマ。日本で2003年2月にデビューした初代モデルは、アート&サイエンスをテーマにしたエッジの効いた外観デザインで注目され、アメリカ国内だけでなく世界的にも大ヒットした。
ヒットした初代モデルを受け継いだ2代目モデルは2007年10月に発表され、2008年に入ってデリバリーが始まった。シグマアーキテクチャーと呼ぶ基本プラットホームは従来のモデルからキャリーオーバーされたものだが、外観デザインや内装の仕様、パワートレーンなど、多くの要素が新しくなり、確実な進化を遂げている。
シャープな切れ味を感じさせるエッジの効いた外観デザインは、初代CTS以降キャデラックブランド車に共通するアイデンティティとなっており、今回のモデルにもしっかり継承されている。高級感と風格を感じさせるフロントグリルや大型のキセノンヘッドライトがドラマチックな印象を与えており、ボディサイドにはクロームのエアベントが採用されてデザイン上の新しい特徴となった。
リヤに縦長のテールランプを採用するのはキャデラックの伝統で、クローム処理された横長のフィニッシャーやLEDハイマウントストップランプがワイド感を強調している。ボディは全長が4870mm、全幅が1850mmという堂々たる3ナンバー車だ。カタログには最小回転半径の表記はないが、意外に小回りが利いて扱いやすい印象を受けた。