達人「松下 宏」が斬る!
職業:自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...
内外装をリフレッシュして精悍なイメージに変身!
日産のセレナは2007年の販売ランキングでミニバンのトップに立ったモデル。これはトヨタのノア/ヴォクシーが分けてカウントされることもひとつの理由だが、セレナが良く売れているミニバンであるのは確かだ。
その勢いを持続させるべく、2007年12月にマイナーチェンジを実施した。主な変更点は外観デザインの部分的な変更とインテリア回りの仕様の変更などで、一般的なマイナーチェンジの範囲内に収まるものだが、同時に大幅なバリエーションの整理なども行われている。グレードは20S、20G、ハイウェイスターの3グレードだけに絞られ、各グレードに2WDと4WDが設けられるだけになった。
メカニズム面ではハイウェイスターに専用サスペンションが設定されたものの、それ以外の部分では基本的に変更はなく、比較的小幅な変更と見ていい。売れている勢いをかってVDCを標準装備化するとか、後席中央にも3点式シートベルトを設定するなどの思い切った変更を実施しても良いところだが、そこまでは手が回らなかったようだ。
装備面では先にエルグランドに採用されたアラウンドビューモニターがセレナにも設定(20Gとハイウェイスターにナビとセットでオプション)されたので、今回はその機能を中心にチェックした。車庫入れをするときにナビの画面にクルマを真上から見た状態を表示するのがそれで、車庫入れを容易にするシステムとして注目を集めている。
|
|
|
|
|
|
抜群の使い勝手を誇るアラウンドビューモニターを搭載
アラウンドビューモニターを使った車庫入れや縦列駐車を何回か試したが、最初のうちは画面だけで車庫入れをしようとするとなかなかうまくいかなかった。何回繰り返すうちにうまく入れられるようになったが、モニターの画面だけで車庫入れをしようとするのはちょっと無理。自分の目で確かめたり、バックモニターを確認したりしながらアラウンドビューモニターと合わせて使うのが良さそうだ。さらにいえば、インテリジェントパーキングアシストと組み合わされれば、さらに良くなるのではないかと思う。
このモニターが良いのは、運転席から死角になる部分に子供などがいた場合に確認がしやすいことだ。クルマの周囲を映す4個のカメラが装着されているので、運転席から見えない部分の安全確認が容易になる。
問題点は価格。周囲を映すために4個のCCDカメラを装着していることなどから価格が高めになる。しかもHDDナビとのセットで装着することになるから、車両本体価格に46万円ほどの追加予算を加えないと手に入らない。将来的にはコストダウンが進むと思うが、当面はかなり高めの設定が避けられない。
|
|
|
|
|
|
代表グレード
|
20G
|
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
|
4680×1695×1840mm
|
車両重量[kg]
|
1620kg
|
総排気量[cc]
|
1997cc
|
最高出力[ps(kw)/rpm]
|
137ps(101kw)/5200rpm
|
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
|
20.4kg・m(200N・m)/4400rpm
|
ミッション
|
CVT
|
10・15モード燃焼[km/l]
|
13.2km/l
|
定員[人]
|
8人
|
税込価格[万円]
|
243.6万円
|
レポート
|
松下宏
|
写真
|
佐藤靖彦
|
セレナのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和4年12月(2022年12月)〜現在
- 新車時価格
- 276.9万円〜479.8万円
セレナの在庫が現在751件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。