【新型 マツダ アテンザ 新車情報】3タイプを一新したNEW アテンザ！ 和のデザインで、品質は欧州スペック！

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ズバリ、新型アテンザは「最高の高速ロングツアラー」

　マツダを代表するミディアムクラスといえば、アテンザだ。初代からしてすでに、日本だけでなく、欧州での評価も高く、各国において数々の賞を獲得しているほど。そのアテンザがいよいよ2代目へとスイッチし、新登場となった。サイズ自体はひと回りほど大きくなっているものの、全体のコンセプト自体は先代同様。ボディもハッチバック(スポーツ)/セダン/ワゴン(スポーツワゴン)と、3タイプが用意されているのも同じで、ライフスタイルなどに合わせて選ぶことができるのはうれしいところ。走りについても「最高の高速ロングツアラー」とマツダ自らが打ち出しているように、かなり期待できる内容だ。
　もちろんこの新型アテンザは、マツダの世界戦略の中核を担う重要な車種といっていいのだが、さらに進化した「サステイナブルZOOM-ZOOM宣言」に基づいた重要なモデルでもある。これは、走る歓びと環境安全性能の調和を図ることを表している。

一番スポーティなのが、5ドアハッチバックであるスポーツ。Mクラスとはいえ、塊感を強調したスタイルで、存在感はかなりのもの。

ハッチバックとはいえ、リヤはストンと切り落とされたスタイルではなく、セダンライクなまとめがされている。流麗なラインが印象的だ。

リヤハッチの開き方は、ファストバックスタイルといっていいほど、大胆。その分、開口部は大きく荷物の上げ下ろしは楽にできる。

先代譲り、選べる3タイプのボディ形状

　用意されるボディタイプは、先代同様で3タイプが用意される。スポーツと呼ばれるハッチバック。そしてセダンとスポーツワゴンとなり、用途やライフスタイルに合わせて選ぶことができる。ただしデザイン自体は、共通したエッセンスで仕上げられており、どのボディを見てもひと目でアテンザとわかるスタイルで仕上げられている。
　新型アテンザのデザインモチーフとなったのは、和のテイスト。ただし、具体的にベースとしたものはなく、エッジや素材感、ラインの通し方など、日本古来からのテイストを各所に取り入れることで、内・外装問わずに全体の質感を大きく高めているのが特徴だ。

セダンも同様になるのだが、リヤシートは6対4の分割可倒式を採用し、長尺物を積むことも可能だ。ラゲッジ容量は510リッター。

セダンもスポーツ同様の処理がされるため、野暮ったさは皆無。クーペのエッセンスもかいま見られるスタイリッシュなスタイルだ。

伸びやかなリヤまわりをもったスポーツワゴン。リヤコンビランプはセダンなどと似たデザインで、アテンザらしさを強調している。

張り出しを少なくしつつも、横方向の寸法も最大限にまで確保している点に注目。ちなみに容量は519リッターで、セダンも同じとなる。

ワゴンに新たに装備されたのが、カラクリトノボード。ハッチと一体化したトノボードで、いちいち収納する手間がないのはとても楽だ。

ホイールは16/17/18インチが用意され、どれもスポーティなデザイン。FFではすべてラックドライブ式の電動ステアリングを採用している。

和のテイストを取り入れたというデザインだが、たとえばヘッドライトまわりのシャープで繊細なラインなど、ずい所にそのエッセンスが見られる。

さらに高められたアテンザの走行性能

　肝心のエンジンは経済性に優れる2リッターに加えて、新開発となる2.5リッターのMZR型も搭載する。先代の2.3リッターから排気量がアップしているものの、燃費自体は変わらず。しかもハイオク仕様からレギュラー仕様に変更されてのことだから、実質かなりの向上を見せているといっていいだろう。もちろん排気量アップによって走行性能が大きくアップしていることは想像に難くないし、ミッションもアシスト。マツダ全体でATの6速化を進めていることを受けて、アテンザも2.5リッターとの組み合わせで用意される。さらにセダンを除く、2タイプでは6速MTの設定もあり、キビキビとした走りを楽しむことができるあたり、じつにマツダらしいといっていいたのではないだろうか。
　ボディ剛性に関しても、超高張力鋼板の使用比率を高めるなどの手法で、剛性確保と軽量化を両立。さらに空力性能もクラストップとすることで、高速での安定性や燃費向上にも配慮しており、抜かりはない。

エンジンは2リッターと2.5リッターで、後者は2.3リッターから排気量アップした。トピックスはどちらもレギュラー仕様であるという点だ。

バリエーションが豊富なシフト。ATは5速と6速の2タイプが用意され、どちらもRX-8譲りのAASを搭載することで、キビキビした走りが楽しめる。

うれしいことに、6速MTがスポーツとスポーツワゴンに用意されている。ギア比などを煮詰めることで、さらなる進化を遂げている。

安全性についても高いレベルを確保

　世界戦略車というだけに、安全性についても高い配慮がなされている。走行中の視線移動を最小限に抑えるのが、新開発の「CF-Net」。これはステアリング上に配置されたスイッチ類で、指先だけでエアコンやオーディオなどの操作を行なえるというのがポイント。操作性だけでなく、デザインにも先に紹介した和のエッセンスが取り入れられたスタイリッシュなものだ。そのほかにも、後方から接近する車両を関知して警告する「リアビークルモニタリングシステム」を国内メーカーとして初で採用したり、また2.5リッターモデルには横滑りを防止するDSCやトラクションコントロールが標準装備。リヤシート真ん中のヘッドレストも同様だ。

スポーティかつ、質実剛健なイメージでまとめられたインパネ。質感にはこだわり、シボの大きさなども再検討され、改められた。

ステアリング上に設置された「CF-Net」のスイッチ。通信によって、各調整を行なう。またグレードによってはパドルシフトが装備される。

レザーシートは明るいカーフホワイトとなる。インパネ上に付けられた加飾パネルも同じ色となるのが、デザインポイントのひとつ。

レザーとクロスのコンビが一番のメイン素材となるだろう。サイズは大ぶりで、しっかりと座ることができる。パワーシートも用意される。

リヤシートもスペースやクリアランスは十分に確保され、ゆったりと座わることができる。セダンもワゴンも形状などはほぼ同じとなっている。

専用設計されたBOSEのサウンドシステム(メーカーオプション)。8スピーカーでダイナミックかつ繊細なサウンドが楽しめる。ユニットはラゲッジ下に。

( Photo：森山 良雄・CORISM編集部・マツダ/レポート：近藤 暁史 )

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代表グレード	アテンザスポーツ 25Z
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	4735×1795×1440mm
車両重量［kg］	1550kg
総排気量［cc］	2483cc
最高出力［ps(kw)/rpm］	170ps(125kw)/6000rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	23.0kg-m(226N・m)/4000rpm
ミッション	6速AT
10・15モード燃焼［km/l］	12.6km/l
定員［人］	5人
税込価格［万円］	262.0万円
発売日	2008/1/24
レポート	近藤 暁史
写真	森山 良雄
取材協力	マツダ