"日本のギャングスタイル"VIPカスタムが北米を席巻！？
前回SEMAショーでのドリフトマシンを紹介したが、そうした走り方面以外でも、ジャパニーズカスタムはにわかに北米カスタムシーンへと浸透を始めている。なかでも勢いがあるのがVIPカスタムだ。フルサイズセダンをベースとした、日本発のアウトローなラグジュアリーカスタムであるVIPは、日本の伝統的なシャコタン文化の到達点でもあるのだが、この和風アウトロースタイルがいまアメリカでウケているのだ。
スポーツコンパクトがアニメやロボット等のジャパニーズカルチャーをサンプリングしたように、ラグジュアリーカスタムの世界ではVIPにYAKUZA的なアウトロースピリッツを感じ、クールなカスタムとしてキャッチ。ラグジュアリーカスタム全般を取り扱うアメリカのマガジン『RIDES』は昨年、VIPを"日本のギャングスタイル"と大きく特集して話題になった。
北米VIPブームが日本で新たなトレンドを生む！？
この北米VIPブームの背景には、スポコンブーム以降「この勢いで次の何かを売りたい」メーカーの思惑等も絡んでくるのだが、日本発信の情報を積極的に摂取し、取り入れようとするアメリカの日本車好き連中の存在もまた大きい。我々日本人がDUBカスタムやローライダーに憧れるように、北米の好事家にはVIPがワルくてピンプに見えるというわけだ。
現にRIDESマガジンはVIP特集に於いてわざわざ日本に赴き、VIP誕生の背景、ツライチ、ディープリム、ネガキャンに拘るVIPのツボを取材して丁寧に解説。日本ではラグ系の人からはネガティブに見られるVIPも、もはや北米ではクロスオーバーが進んで"アリ"なものになっているという状況だ。
今回のSEMAショーでもレクサスを中心とした北米VIPカーを多数目撃。日本VIPほど直球の厳つさは無いが、テイストとしてあらゆる箇所にVIPのDNAを感じることが出来た。
日本のチューニング文化が北米でスポーツコンパクトブームを生み、それが逆輸入され、今度は新たにドリフトやタイムアタックブームへと進化していったように、この北米VIPブームも日本に逆輸入され、新たなスタイルへと進化するのかその今後に期待したい。
やはりVIP Autosalonのクルマで、VIPスタイルながらカーボンパーツを多用しているのが面白い。リアスポも付いて走りを意識した新たなVIPスタイルといえる。
ショップのデモカーではなく、オーナーカーだけでもこれだけの数がイベントに勢揃い。日本VIPの総本山、ジャンクションプロデュースのアイテムも色々と装着済み！
