外観のみではなくユーティリティ側からもアプローチ

 三菱ふそうトラック・バスは、財団法人日本産業デザイン振興会が主催する2007年度グッドデザイン賞において、大型トラック「新型スーパーグレート」と大型観光バス「新型エアロクィーン / エアロエース」が商品デザイン部門で、グッドデザイン賞を受賞した。
 「グッドデザイン賞」は、1957年に通商産業省(現経済産業省)によって創設された「グッドデザイン商品選定制度」を前身とし、50年の歴史を持つ日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度。全ての生活分野、産業分野を審査対象とし、社会的・文化的な価値の見地から公正な評価を加え、その優れたものを顕彰することを通じて、産業活動の一層の高度化と人間社会への貢献することを目的としている。
 「新型スーパーグレート」は、シンプルでクリーンな面構成、メリハリの効いたラインを組み合わせることにより「躍動感」を具現化している。また、外観の変化のみを追求するだけではなく、室内の広さやユーティリティ側からのアプローチも充分に検討している。これにより、長距離ドライブに対応したシートや計器類のレイアウト、豊富に用意された収納スペース、インテリアのデザイン性等、ドライバーの使いやすさへの配慮がある点、エクステリアデザインにシンプルさと力強さの美しさがある点などが評価された。
 一方、「新型エアロクィーン / エアロエース」は、外装/内装のデザインを一新しエレガンスを更に洗練させ、「端正」なデザインの中にも「情緒的で存在感」のあるデザインとなった。 10年20年と永きに亘り使用しても、色褪せず、飽きのこないデザインとするため「奇を衒わず、流行に左右されず、研ぎ澄まされた造形美・機能美」を追求し、事業者様の多種多様なボディーカラーやグラフィックデザインにもマッチするようなプレーンなパネル構成にしたという。インテリアに関しても、誰もが使いやすいよう配慮を施したユニバーサルデザインを採用している。そのため、世界の観光バスの中でもフロントのディテールは良識が感じられる点、大きなハコになりがちな大型バスでも質感が保たれている点などが評価された。