プログラム策定に加え、教材・車両の提供や奨学金制度を創設

 トヨタは、昨年6月に中国の自動車整備技術者育成を支援することで中国政府と合意しているが、この育成プログラムの内容が4月10日、北京市昌平職業学校で発表された。

 モータリゼーションが発展する中国では、自動車の点検や、修理を行う優秀な整備技術者の育成が急務となっているという。今回、中国政府が策定したプログラムは、トヨタがグローバルに展開している整備技術の教育カリキュラム「TEAM21」をベースにしたもので、理論だけでなく実践的な内容が特徴とのこと。中国政府はこのプログラムを当面、全国25校の職業学校に導入する計画だという。

 なお、トヨタはプログラムの策定への協力に加えて、教科書や教材、車両の提供も行うとともに、同プログラムの受講生の中で、優秀だが経済的に困窮している学生に対する奨学金制度を創設した。

 トヨタはかねてより、世界各地域で「人材育成」、「環境保護」、「交通安全」の三つの分野を中心に社会貢献活動を幅広く行っていて、中国では「人材育成の」の分野で、今回の自動車整備技術者育成支援のほかに、トヨタ助学基金や清華大学との研究センターの設立が実施されている。また、「環境保護」の分野では、「中国青年トヨタ環境保護賞」の設立や、砂漠化防止に向けた緑化活動を実施。「交通安全」の分野では、体験型安全運転講習会が実施されている。