アメリカンテイストあふれるV6エンジン
エスケープの搭載エンジンは直列4気筒2.3リッターとV型6気筒3.0リッターの2機種で、試乗したのはV型6気筒エンジンの搭載車。24バルブのDOHCエンジンだが、走らせたときに感じる全体的な印象はいかにも古いエンジンというもの。
ソフトな足回りがアメリカンSUVらしさを演出
マイナーチェンジに合わせて振動騒音レベルを低減させているとのことだが、それでも乗用車用のエンジンとしては物足りない感じで、アクセルを踏み込むときには大きな振動や騒音を感じる。特に騒音レベルが高いことががさつな印象につながっている。SUVはアメリカではトラックの扱いなので、こうしたエンジンでも不満が出ないのだろう。
動力性能自体は149kW/265N・mとまずまず十分なもので、エスケープはボディが小さめで本格SUVに比べると車両重量が軽いから、それなりに元気良く走らせることができる。だだ、元気良く走らせようとすると振動や騒音に見舞われるので、なかなかその気になりにくい。またフロアシフトに変わって操作しやすくなったとはいえ、今どきの3リッター車で4速ATは遅れている感じ。5速または6速のATが欲しいところだ。
足回りはアメリカンSUV的な柔らかめの味付けで、コーナーなどでロールも大きめに出る。アイポイントが高い分だけロール感も感じやすい。
●お勧めグレード
試乗したリミテッドの価格は325万円。300万円を超える価格帯のクルマとしてはかなりがさつなクルマという印象で、これでは日本市場で販売を伸ばすのは難しいだろう。3.0リッターのV型6気筒エンジンを搭載したモデルでもXLTスポーツならシートがレザーではなくクロスになるため価格も295万円と300万円を切るが、それでもまだ簡単に手が出るにはならない。4気筒2.3リッターエンジンのXLTが255万円で販売されているので、これを中心に考えることになりそうだ。