トルクフルで滑らかな加速が味わえる
ブレイドの走りは余裕十分だ。搭載エンジンはカムリなどに搭載される直列4気筒2.4Lのハイメカツインカムで、123kW/224N・mのパワー&トルクを発生する。それでいてカムリに比べるとハッチバックボディであることが貢献して車両重量が100kgも軽いのだから、走りに余裕が感じられるのは当然のこと。極めて滑らかな変速フィールを実現するスーパーCVT-iとの組み合わせも上々で、とてもスムーズな加速フィールが味わえる。
欧州車譲りの上質な走りを実現する!
足回りのしっかり感と乗り心地の良さも特筆モノといえる。オーリスでは1.8L車が特に、欧州でのハイスピードドライブを前提にした高いシャシー性能を持つクルマとされていたが、ブレイドもオーリスと同様の安心感のある走りを実現する。
それと同時に乗り心地の良さがしっかり確保されているのがブレイドの特徴だ。足回りに対して厳しいことで定評のある西湘南バイパスの継ぎ目部分を走っても、硬めの乗り味ながら段差を超えるときのショックがすぐに収束し、気持ち良く走っていける。
カムリなどが極めて静かなクルマに仕上げられているのに比べると、室内騒音はやや大きめだが、走りの質感がとても高いレベルにあるクルマだ。
●お勧めグレード
ブレイドはベースグレードのブレイドと上級グレードのブレイドGの2グレードの設定。それぞれに2WDと4WDがあるが、本革パワーシートなどの豪華装備を選ぶか、あるいは比較的シンプルな仕様を選ぶかという選択になる。30万円ほどの価格差はがあるが、ブレイドらしい高級感のある仕様が用意されるのはブレイドGのほう。予算に余裕があるならブレイドGを選びたい。
ブレイドは、これから大量退職時代が始まる団塊の世代をターゲットにしたクルマともいえる。年配のユーザーだけに大きなクルマは必要としないが、かといって安っぽいクルマも欲しくない。退職金などで可処分所得は十分にあるのでクォリティの高さのほうが大切だ。などと考えるユーザーにとって最適のクルマになりそう。
実際には、年配のユーザーの比率はさほど高くなく、30代のユーザーからの支持も高いというが、走りの余裕や質を重視するユーザーに適したクルマであるのは確かだ。