アウディ初のSUVは超巨大
2003年のデトロイトモーターショーに出品されていたパイクスピークというコンセプトカーを具現化したのがQ7。当時はオールロードクワトロの次期モデルかとも見られていたが、それとは別のモデルでアウディ初の本格的なSUVとして登場してきた。
アメリカ市場向けに開発された上級SUVということもあって、ボディサイズはかなり大きい。というか、バカでかいと言ったほうが良いかも知れない。全長は5mを超え、全幅は2mに近く、全高も1740mmあるから、山のように大きいクルマだ。この大きさで4WDのため、最小回転半径も6mに達している。
このボディの中に3列シートを備え、ミニバン的な使い方も可能なのがQ7の特徴。3列目のシートにも十分な居住空間が確保されるが、実質的には3列目のシートは格納して、5人乗りとして使うのが基本だろう。
大きさを一層際立たせるデザイン
外観デザインは今やアウディのアイデンティティーとなったシングルフレームを採用し、見るからに迫力十分といった感じ。ボディサイドを見ると大径のホイールがやはり迫力を感じさせるほか、ガラス部分の面積を小さくした特徴的なSUVデザインが採用されている。ベルトラインの下に設けられたキャラクターラインのほか、前方から後方に向けて切り上がっていくボディ下部のプレスラインが躍動感を感じさせる。サイドビューカメラを採用することでサイドアンダーミラーのないすっきりした外観を作っている。
この外観デザインは日本人デザイナーの和田さんの手によるもので、和田さんはA6やQ7を担当するほか、アウディのシニアデザイナーとして全体のデザインのまとめ役も果たしている。シングルフレームグリルも和田さんの発想によるものだ。