ダイハツ ムーヴ
大ヒットを続ける超人気者
各部を新開発して満を持す
スズキのワゴンRと人気を二分するのが、ダイハツのムーヴだ。モデル末期のワゴンRに対して、先行して新型へとスイッチしたアドバンテージは大きく、コンセプトはズバリ「クラスを超えた新次元へ進化」。とくに注目なのはパッケージングで、シャーシは新開発とする力の入れよう。トピックスとしてはタイヤを四隅に配置しつつ、エンジンをできるだけ前方に追いやることで無理なく室内空間を拡大している点だ。実際に乗り込んだ瞬間から広さが十分に体感でき、とくに後席まわりは広大といってもいいほどである。またロングホイールベースが新型シャーシの特徴のひとつで、その数値はなんとソニカ以上と、操安性や乗り心地の向上に貢献している。 そしてエンジンだが、ダイハツ自慢のトパーズエンジンは可変バルブシステムのDVVTを採用するなど、各部を徹底的にブラッシュアップ。世界初のスーパーインテリジェント触媒も装着し、環境性能にもこだわる。さらにCVTも新開発していて、これは内部構造に世界初のシステムを採用したもの。駆動伝達力や燃費の向上に加えて、軽量・小型も特徴だ。 標準車に対して、以前から人気のカスタムも用意されており、今回対決に連れ出したのはこちら。丸目を強調した精悍なシルエットで、先代よりもさらに差別化が図られている。
[ムーヴ価格帯] 101.85〜167.475万円 |
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ホンダ ゼスト
ホンダ独自のパッケージングで
広大な室内と荷室を実現
ホンダもかなり初期の段階から軽自動車を手がけ、Nシリーズなどユニークな車種を多くリリースしてきた。しかし、最近主流のハイト系に関しては今まで手つかずのジャンルだったのだが、販売面を考えると必要性は高いということで開発されたのがゼストだ。ベースはライフとし、スクエアなボディを乗せてハイト系化。顔はまさにホンダ顔で、ミニステップワゴン的なイメージも漂う。軽とはいえ、ホンダらしさ十分で他社とは一線を画したテイストを演出するのに成功している。 特徴はなんといってもホンダ自慢の低床プラットホーム。そのおかげで車高をそれほど高くすることもなく、広大な室内を実現している。室内高はなんとステップワゴンに匹敵するほど。またラゲッジに関しても同様で、軽自動車最低のフロア高を実現しているだけに開口部はじつに広い。こちらもなんとステップワゴン以上の開口面積を誇るほどだ。 エンジンは若干のチューニングの違いはあるもののライフ譲りといってよく、走行性能と環境性能を両立させたi-DSLユニットを搭載。NAに加えて、ターボも用意されている。どちらも味付けは従来からの軽自動車のイメージを覆す、しっとりしたものでコンパクトカーライク的。それだけに高速巡航でも静粛性は高く、ゆったりとクルージングすることができる。
[ゼスト価格帯] 103.95〜157.5万円 |