最高のマスタングにイタリアのデザインを施す
フォード・モーター・カンパニーは、イタリア人カーデザイナー、ファブリツィオ・ジウジアーロ氏がデザインを手がけ、フォード・レーシングの技術を盛り込んだフォード・マスタングのコンセプトカーを、2006年ロサンゼルス・モーターショー(プレスデー:11月29日〜30日、一般公開日:12月1日〜10日)に出展した。
イタルデザイン社、ジウジアーロS.P.A.のスタイリング・ディレクター、ファブリツィオ・ジウジアーロ氏は、「新型マスタングを初めて見たとき、2つのことを直感した。ひとつは、初代から今までの中で最高のモデルだということ。そしてもうひとつは、マスタングは、我々の手で作り上げなくてはならないモデルであるということ。我々は、自動車の世界観をそのスタイルの中にピュアに表現し、キーとなるモデルにそのブランドが持つ歴史やイメージを反映させることが重要であるという信念を持ち続けている」と語ったという。
そして、2005年初めに、ファブリツィオ・ジウジアーロ氏は、フォードのデザイン担当グループ・バイスプレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーであるJ・メイズに、“最高のマスタングにイタリアのデザインを施す”という自らのアイディアを売り込んだとのこと。
ジウジアーロ・デザインのマスタング・コンセプトは、リアのオーバーハングを短くし、メカニカル・アウトライン限界まで角度をつけるといったジウジアーロの「トリック」が取り入れられているため、量産モデルよりもコンパクトに感じさせるという。しかし、車幅は量産モデルより広く、フロント部分を30mm拡張させリアに向かって最大80mmまで除所に幅を広げていくという典型的なイタリアン・デザインを採用しているとのこと。
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また、エンジンフードを長めにとり、トランクがかろうじて見えるデザインは、サイドからみるとファストバック・スタイルのように映り、全体のディテールはマスタングを表すフリーダム(自由)とリベリオン(反抗)の精神を強調しているという。
その他、ボタン操作で上方に開く、垂直なAピラーの根元に取り付けられた大胆なデザインのドアや、1964年型マスタングにも見られる伝統の3連テールランプを採用しているほか、リアサイドウィンドウに代わるルーバーパネルの採用により、よりドラマチックなアローシェイプを協調しているとのこと。
インテリアは、車幅いっぱいに広がるインパネ、ステアリングホイール越しに見える丸型のゲージ、ギャロピングホースのロゴをあしらったダークブラウンの馬革ヘッドレスト、ダークブラウンのまだら模様の馬革で覆われた成功なシートクッションおよびバックレストを採用している。
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その他、ルーフ部分には、フロントウィンドウとリアウィンドウをつなぐ、シングルカーブのガラスパネルを採用。このガラスパネルは、特殊クリスタルガラスを採用し、UVA(長波紫外線)を100%カットしながら360度の展望を楽しむことができるとのこと。
また、フォードのモータースポーツ部門の開発・運営を行うフォード・レーシングと提携し、より高性能なパワートレインとシャシーが採用されているとのこと。フォード・レーシングは、マスタング・コンセプトに、330馬力を発揮する量産モデルのマスタングGTのオールアルミ製4.6リッター3バルブV8エンジンにインタークーラー付ツインスクリュー・スーパーチャージャーを追加したものを採用。さらに、フォードGTのフューエル・インジェクターが採用されたほか、エンジンのキャリブレーションにも独自の味付けを施したとのこと。そのほか、エンジンのエアインテークを95mm拡大し、円錐状のエアフィルターを、そしてエキゾーストには新設計のフォード・レーシング製マフラーとXパイプが採用された。
マスタングのカタログ情報
- 平成18年6月(2006年6月)〜平成28年12月(2016年12月)
- 新車時価格
- 390.0万円〜586.3万円
マスタングの在庫が現在4件あります
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