“化石燃料からの脱却”というサーブとブランソン氏のビジョンが一致

 ゼネラルモーターズ・アジアパシフィック・ジャパンは、イギリスのヴァージン・グループ会長リチャード・ブランソン氏に、サーブ9-5バイオパワーが納車されたと発表した。

 ブランソン氏は、環境に優しく再生可能な資源から作られるE85バイオエタノールで駆動するサーブのフレキシブル・フューエル車を自ら使用することで、現代における最大の課題である地球温暖化に対応しようとするヴァージン・グループの確固たる決意を示しているとのこと。バイオエタノールは、小麦や穀物などの農作物から生成されるものであり、ブランソン氏は、化石燃料からの脱却を図る取り組みを行っている。

 サーブ9-5バイオパワーが納車された日、ブランソン氏は、「バイオ燃料は、自動車業界をして航空業界にとっても、これからの時代に必要な燃料であると確信している。サーブと私はこのビジョンを共有しており、今、このビジョンを他の多くの人に伝えていく必要があると考えている。英政府は、サーブ9-5バイオパワーをはじめとするフレキシブル・フューエル車に対して、ロンドン市内の渋滞税を免除するといった他のグリーンカー(エコカー)と同様の免税措置をとってもいい時期に来ている。現在、バイオエタノール燃料は、さまざまな農作物から生成されているが、将来的には、木片などのセルロース廃棄物から生成する方法を考えられており、環境に優しい究極のグリーン燃料が誕生することになるだろう。」とコメントしている。

 また、今年初めヴァージン・グループは、イギリスに拠点を置く、ヴァージン・アトランティック航空、ヴァージン・トレイン鉄道など、同グループが保有する全世界の航空・鉄道事業から得られる今後10年間のすべての利益を再生可能エネルギー事業分野に投資すると発表している。その総額は、約16ポンド(約3,600億円)に上ると想定されていて、主な投資先には同グループ傘下のヴァージン・フューエル社があり、同社ではバイオエタノールの生産部門に投資を行ったほか、今後は、航空機用のバイオエタノールや代替バイオ燃料といった輸送用代替燃料の研究開発に力を入れていくとしている。

 ブランソン氏が使用するサーブ9-5バイオパワーには、ヴァージン・フューエルとサーブ・バイオパワーのロゴマークが使用されるとのこと。