流行りのキラキラライトはとてもデリケート。お手入れは優しく。
90年前半のバブリーな時期に革新性、視認性を謳って登場した「マルチ・リフレクター」式ヘッドライト。私の記憶が正しければ、92年に登場した、三菱「エメロード」あたりが初採用だったような気がします。その後、日本車では急速に採用が始まり、あまり積極的ではなかった輸入車勢も、昨今では挙って採用するようになりました。カットガラスのヘッドライトは、現行車では、ほぼ姿を消したといえます。
しかし、この「マルチ・リフレクター」式ヘッドライトの表面は、ポリカーボネイトと呼ばれる強化プラスティック。ガラスには硬度が及ばないため、細かい傷が付きやすいという欠点があります。
いつまでも、瞳キラキラを保つためにも優しくお手入れをしてあげましょう。
傷の原因となる砂や泥などを十分洗い流す。
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クルマの前面にあたるヘッドライトは走行時に飛んでくるピッチや、虫などが付着しやすく想像以上に汚れております。また、駐車状態でも砂やホコリのが付着しているので、そのまま擦ってしまうと即キズの原因に。勢いよく水流を掛け、汚れ度合によっては、カーシャンプーを併用して優しく洗いましょう。
合成セームを使い、滑らせるように水を拭き取る。
すでに付いてしまった細かいキズや頑固な汚れは、超微粒子コンパウンドで研磨。聴かなくなったCDでコンパウンドの安全性をチェック!
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すでに細かいキズなどでライト表面が曇り気味だったり、頑固な虫やピッチなどが付着している場合は超微粒子コンパウンドで研磨をし、表面を平坦化してあげる必要があります。しかし困ったことに、メーカーによってコンパウンドの粒子はまちまち。一般に1ミクロン以下のものを超微粒子と呼んでおりますが、中には磨いたことでかえってライトが曇ってしまったなんてことも…。
では、購入したコンパウンドが安全か否かをチェックする方法をお教えしましょう。もう聴かなくなったCDを探します。布にコンパウンドを適量付け、CD表面を擦ってみましょう。磨き傷が付くようでしたらNG。CD表面のキズが消えているのでしたら合格です。最適なコンパウンドを選択すれば、キズが原因で音飛びが酷かったCDもまた聴けるようになりますよ!
仕上げは、プラスティック専用ケミカルでコーティング。
細かいキズ、汚れが目立たない場合はコンパウンド磨きは不要ですが、くすみや汚れは目立つ場合は、CDを使った「安全なコンパウンド」を選択し、タテ、ヨコというスパーンでライト全体を磨き、すぐに拭きとります。使用する布はパソコンの液晶などを手入れする際に使用する目の細かいものが理想です。
その後は、プラスティック専用のケミカルを吹き付け表面の保護を行います。
仕上げは、柔らかいクロスで拭き取り。
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プラスティック専用ケミカルを優しく拭き取り、もう一度軽く拭き上げればキラキラ瞳が復活!日頃のメンテナンスは、洗車だけでOKですが、3ヶ月に1回は、徹底メンテを実行しましょう。
次回は、すっかり減ってしまったカットガラスを採用したヘッドライトのメンテナンス方法をお教えいたします。(私所有の2台は、いまだカットガラスでした…。)
( 『カットガラス編』は次ページへ )
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