コンパクトカーのイメージが強いプジョーだが、ここ数年は国際モーターショーに、レーシングカー色の強いコンセプトカーを出展するなど、新たな方向性を模索しているが、パリサロンでは、プジョーのスーパースポーツカーと呼ぶに相応しい908RCを発表した。
まだコンセプトカーの段階だが、全長が5m、全幅が2m、ホイールベースが3mを越えるボディサイズを持ち、4ドア・スーパーサルーンながらアグレッシブなスタイリングが独特な存在感を放っている。そのデザインテイストはかなり個性的だが、シリーズモデルのフラッグシップである607の後継、608のスタイリングを啓示するもので、次世代モデルに反映されていくことが予想される。
さらに908RCのハイライトとなるのは、そのパワーユニット。フロントには、来年のル・マン24時間耐久レースに参戦予定の908V12Hdi DPFSに搭載される、700psの最高出力と122kgmの最大トルクを誇る5.5Lディーゼルユニットが収まっているのだ。
対してインテリアの意匠は、未来的なテイストで、ミスマッチ。ラグジュアリーでありながらスポーティーでレーシーなテクノロジーを具現化した908RC。プジョーが提案する新たなスーパースポーツサルーンが市販化されることを願うばかりだ。