フォルクスワーゲン スタディーモデル「Iroc(アイロック)」をお披露目!

原型は人気モデル「シロッコ」

 フォルクスワーゲンの新型クーペのスタディーモデル「Iroc(アイロック)」が、8月24日ベルリンで報道陣に公開された。

 「アイロック」の原型となるのは、今から33年前となる1973年にデビューした「Scirocco(シロッコ)」という名のクーペ。コンパクトで俊敏、スペース性に優れ、かつ手頃な価格で発売当初から大変な人気を博し、第一世代の「シロッコ」は全世界で50万台以上も生産された。また、日本では1975年に初めて輸入され、世代を変えて1989年まで販売されていた。

フォルクスワーゲン スタディーモデル「Iroc(アイロック)」をお披露目!

 「シロッコ」を再解釈し今回発表されたスタディーモデル「アイロック」には、「ツインチャージャー」付のTSI(R)エンジンが搭載され、トランスミッションはDSG(R)が組み合わされている。TSI(R)は、ガソリン ターボ エンジンの欠点である低回転時のパワー不足を補う“スーパーチャージャー”と、高回転における強力なパンチ力を生み出す“ターボチャージャー”を組み合わせているのが大きな特徴。「アイロック」に搭載されるTSI(R)エンジンは、155kw/210psを発揮する。

 スタイリングは、クラシックなクーペであったオリジナルの「シロッコ」とは異なり、極端に長いルーフ、比較的急な傾斜のリヤエンドといった特徴を持つ先進デザインのスポーツカーに生まれ変わった。一方、リヤセクションに大人2名と十分な荷物のためのスペースが確保されているなど、「シロッコ」の使い勝手の良さは踏襲されている。

フォルクスワーゲン スタディーモデル「Iroc(アイロック)」
フォルクスワーゲン スタディーモデル「Iroc(アイロック)」
フォルクスワーゲン スタディーモデル「Iroc(アイロック)」
 

 また、「アイロック」は細かなディテール面にもこだわっている。ボディカラーでは、第一世代シロッコのオマージュで1976年モデルから採用され人気のあった「ヴァイパーグリーン メタリック」を採用、ブラックと強力なコントラストを構成して視覚的効果を上げている。カーボン素材の使用例としては、ダークティンテッドガラス製のルーフを保持する構造体がカーボン製となっているほか、その構造に一体化された縦方向のメンバー、サイドシル表面もカーボン素材素材を使用している。

 ボディサイズは、4,240mm(全長)×1,400mm(全高)×1,800mm(全幅)。オーバーハングを短く設定した「アイロック」は、2,680mmというホイールベースを有効に使って室内スペースを確保している。また、専用デザインの19インチアルミホイールと、235タイヤが装着されている。

 「アイロック」は、パリモーターショーへ出品される予定。