軽量なボディにパワフルなエンジンの組み合わせ
ロータス・ヨーロッパといえば、30歳代後半、つまりスーパーカー世代の人であれば、過剰な反応を示すハズ。コンパクトかつライトウエイトなボディとミッドシップの組み合わせは、驚愕に値するキャラクターを持っていた。それがこの度、ロータス・ヨーロッパSの名で復活することになった。もちろん新型車としてだ。
ベースとなるのは、大ヒットを続けるエリーゼということで、ロータスがこだわるライトウエイトというコンセプトはそのまま。エンジンもミッドシップに搭載されるのだが、すでに生産が終わったローバーのK型や最近のロータスではお馴染みのトヨタの2ZZ型などではなく、200馬力を発生するGM製の2リッター直4ユニットが採用しており、ターボを組み合わせることでリッター100馬力を達成。その結果、パワーウエイトレシオは4.97とライトウエイトスポーツらしい数値を実現している。ミッションについては6MTで、エキシージと同じものを搭載する。
乗り降りのしやすさも重要なポイントになる
冒頭でも紹介しているように、エリーゼベースなのだが、では、エリーゼやエキシージとどこが異なるのだろうか? すでに紹介したようにエンジンが異なるのは大きなポイントだが、クルマとしてのキャラクターがピュアスポーツたる他の2台とは違う。
ヨーロッパはその往年のイメージとは少々異なり、カンカン回してキビキビした走りを楽しむというよりもむしろ、ゆったりとしたロングドライブもこなせるGT的な味付けがされているのが特徴だ。そのため、室内の装備はレザー張りなど雰囲気は豪華で、通常はオプションとなるような高性能オーディオユニットなども標準で付く。さらにトランクルームも広く、車高を低くしたのも、乗降性をアップするためというほどの念の入れようだ。エンジンもわざわざGM製としたのは、トルクの90%を2000回転で発生するという扱いやすさを優先してのことのようだ。
というように、内容を考えると往年のスーパーカー世代にとっては物足りないというか、キャラクターの違いが気になるかもしれない。ただし、ロータスには乗りたかったけど、ピュアスポーツを日常で使うのは正直疲れる。もう少しゆったりとロータスというブランドを楽しみたいという人も少なからず。そういった新たな層に対して、ロータスを広めていくという点ではGT的な味付けのクルマがあってもいいだろう。聞けば日本での販売も年々増加傾向にあるという。さらに弾みをつけるためにも、エポックなモデルになるかもしれない。価格も意外に安くて、664.65万円となっている。
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ハイデッキスタイルとしており、リヤまわりのボリュームはかなりのもの。ファストバックスタイルを採用し、開けるとエンジンが出現する。
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ターボを装着するとはいえ、横置きされるエンジンはかなりコンパクト。945kgという軽量ボディに200馬力は十分過ぎるほどだ。
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ブレーキはソリッドディスクだが、軽量ボディに対しては容量的には問題ないだろう。タイヤはブリヂストンのポテンザを履く。
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カーボンパネルなどでスポーティなイメージを残しつつ、鮮やかなカラーリングのレザーを多用することで高級感を演出。デュアルエアバッグやエアコンも標準装備というのは今までにないことだ。
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バックシェル自体は薄く仕上げられているが、樹脂製なので軽量かつ高剛性に仕上げられている。表皮ももちろんレザーで、仕上がりもじつに丁寧。
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車高を下げるだけでなく、サイドシル自体も低められ、ドア開口部のサイズはエリーゼなどよりも広くなっている。ちなみにサイドシルはカーボン製。
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自慢なのが大容量のトランク。エンジンの後ろに置かれるのだが、154リッターというのはミッドシップスポーツとしてはかなり大きいほうだろう。
代表グレード | ヨーロッパS |
車両重量[kg] | 995kg |
総排気量[cc] | 1998cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 200ps(147kw)/5400rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 27.9kg-m(272N・m)/5000rpm |
ミッション | 6速MT |
定員[人] | 2人 |
税込価格[万円] | 664.65万円 |
発売日 | 2006年9月予定 |
レポート | 近藤暁史 |
写真 | 近藤暁史 |
ヨーロッパSのカタログ情報
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- 平成18年6月(2006年6月)〜平成23年6月(2011年6月)
- 新車時価格
- 664.5万円〜698.3万円
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