3月3日、東京都港区にあるホテルオークラにて、「トヨタ モータースポーツ活動計画発表会」が行なわれた。
まずは、渡辺社長から活動計画が発表された。2006年は、「F1」、「NASCAR」、「SUPER GT」、「フォーミュラ・ニッポン」が柱となる。参戦5年目となるF1については、“今年こそ優勝したい”と意気込みを語った。また、その他の活動については、ドライバー育成プログラム「トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)」、日本国内での入門フォミュラカテゴリー「ESSO・フォーミュラトヨタシリーズ」や「Netz Cup(ヴィッツシリーズ・アルテッツァシリーズ)」などが上げられた。
詳細としては、F1については、2006年仕様車として新開発の2.4リッターV8エンジン“RVX-06”を搭載した「TF106」を導入。エンジンの変更とブリジストンタイヤの新規採用を踏まえ、シャシー・サスペンションを一新したほか、空力特性も改善したとのこと。ドライバーは昨年同様、ラルフ・シューマッハと、ヤルノ・トゥルーリを起用。
「NASCAR」については、米国トヨタ自動車販売株式会社(TMS)およびTMS-USAを通じ「クラフツマン・トラック・シリーズ」に参戦するチームを支援、参戦車両は、専用開発の5.8リッター V8エンジン搭載の「トヨタ タンドラ」となる。
また、「ネクステル・カップ・シリーズ」および「ブッシュ・シリーズ」については、2007年、「トヨタ カムリ」で参戦する予定で、現在車両開発しているとのこと。
国内活動では、「SUPER GT」については、引続きTRDを通じ参戦チームを支援、参戦車両には、V8 4.5リッターエンジンを搭載する「レクサス SC430」を起用した。
「フォーミュラ・ニッポン」については、今年から、新たにV8 3リッターエンジンを7チーム13台に供給。
また、一般公道も走行可能なナンバー付車両で参戦できる「ヴィッツ・シリーズ」については、新型車両に切り替えられた。トヨタは、ヴィッツ・シリーズを通して“モータースポーツの楽しさを多くの人に伝えたい”とのこと。
F1ドライバー「ラルフ・シューマッハ」と「ヤルノ・トゥルーリ」のコメント
発表会では、昨年同様F1ドライバーに起用されたラルフ・シューマッハと、ヤルノ・トゥルーリのコメントもVTRで流された。
ラルフ・シューマッハのコメント
『TF106は、105の改良版であるから、完成図が予想できていたこともあって、106の感触は初めからとても良かった。開幕戦に向けて万全の態勢で臨めるよう調整している。個人的には、新型車がほかの車にどれだけ対向できるかを見極めることが先決だが、勝てるチャンスは十分にあると思っている。とにかく優勝を狙う。』
ファンへのメッセージ
『いつもご声援ありがとうございます。今季はいいシーズンにしたいと思っています。多くの人が応援してくれる鈴鹿にくるときまでには、優勝を勝ち取っていることができるようがんばりますので、楽しみにしていて下さい。』
ヤルノ・トゥルーリのコメント
『優秀なエンジニアと共に、エンジンとタイヤを中心にかなりの改良を進めてきており、今回の新型空力パッケージの導入で、態勢は十分に整っている。』
ファンへのメッセージ
『いつも応援ありがとうございます。今季もチャレンジングなシーズンになると思いますが、トヨタとファンのみなさまのためにも、いい結果が残せるようベストを尽くします。』
F1参戦5年目となるトヨタ。一同に“今年こそは優勝!”と語る姿から、相当の意気込みを感じた。もちろん、先日のホンダのモータースポーツ発表会から見ても、ライバルとなる強豪チームの勢いも相当なもの。そんな中で、ひとつの節目とも言える5年目のトヨタに注目したい。