トヨタ 新型bB

布袋とRIPがCM競演!! 最近の自動車ギョーカイではありえないこと!

トヨタ 新型bB

 すごいのである。何がすごいのかといえば、新型bBのTVCM。最近、自動車のCMでここまで凝ったものはトンとお目にかかっていない。そりゃ、ふた昔前の自動車CMといえば、びっくりするくらいに華やかだった。当時、人気絶頂だった沢田研二に「ブルーバード、おまえの時代だ」と言わせてみたり。これまた近藤真彦に「マッチのマーチ」と言わせてみたり。舘ひろしに「オレ・タチ、カルタス」と言わせてみたりしたものだから、ドラマ『危ない刑事』で舘ひろしはクルマを運転することが出来なかったり・・・といろいろあったんですよ。

日産セフィーロ

 でも、いちばん有名なところでは、初代セフィーロですよね。(当時は)歌番組にさえ出たことがなかった井上陽水がTVCMに登場。そして、一言「みなさん、お元気ですか?」。あまりに衝撃的なCMだったので、世間の話題を独占しましたね。ただし、やんごとなき方が病気に伏してしまったので、そのCMは放映中断。それで、またまた話題になってしまいました、と。ちなみに、そんな初代セフィーロのキャッチコピーは「くうねるあそぶ」。考えたのは、これまた当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったコピーライター糸井重里の手によるものだったのです。
 う〜ん、すごかった。バブルというお祭りがあったということを差し引いても、そこまでおばか・・・もとい、ぶっ飛んだCMを作っていたのですから。すごいものです。そして21世紀の現代、景気が多少上向いたといっても、そこまで自動車会社はCMに凝らなくなってしまったのですよね。もう、ユーザーの皆さんが自動車で大きな夢を見ることもないだろう、そう考え始めてしまったからなのでしょうか。

過去には新型bBを超える自動車CMソングがあったのだ!

トヨタ カローラII

 で、新型bB。日本を代表するギタリスト布袋寅泰と日本を代表するヒップホップユニットRIP SLYMEが競演してしまったということで、大騒ぎしております。これってすごいことらしいのです。4MCと1DJのRIPにギタリストが加わって4MC+1DJ+1G(ギタリスト)のユニットになるのか?なんて思ってしまったりするのですが、最近の音楽業界には詳しくないので、細かい話は割愛します。
 過去、自動車CMが凝っていたというお話は前述しましたが、自動車CMの音楽もめちゃくちゃ凝っていたのです。皆さんが一番よく知っているものすごい自動車CMソングといえば小沢健二が1995年に発売したシングル『カローラIIに乗って』でしょう。♪カローラIIに乗って〜と、吉幾三の『ドリーム』よりもストレートなタイアップソングになっていたので、みなさんの記憶にもばっちり残っているはずです。そういえば、嘉門達夫が♪加藤茶に誘われて〜ついドリフに入ったら〜セリフないのに気づいて〜そのまま高木ブー・・・という替え歌を作ったりもしました。それよりも昔で有名な自動車CMソングといえば初代シティ。イギリスのスカバンドであるマッドネスが♪ホンダホンダホンダホンダ・・・と唄っておりましたっけ。ちなみに曲名は『In the city』といいます。はい。で、それより昔にあった自動車ソングといえば、これも有名ですね。小林旭が昭和39年に発売した『自動車ショー歌』。これは別段何かのCMソングというものではなく、歌詞の中にたくさん自動車が出てくるって歌なんですけれどね。♪あの娘をペットにしたくって〜日産するのはパッカード〜骨のずいまでシボレーで〜あとで肘鉄クラウンさぁ・・・ってないようです。あの頃は、こんな歌が流行ったのですよ。似たようなものには『恋の山手線』というのがあります。歌っていたのは、同じく小林旭。ネタ元になっているのは四代目柳亭痴楽による噺『恋の山手線』であったりするのです。

トヨタ パッソ

 おっと、思いっきり話が横道にそれましたね。元に戻します。最近の自動車CMは凝っていない、と。自動車CMソングも同じである、と。だってみなさん、最近の自動車ソングで耳に残っているのって♪パッソプチプチプチトヨタ〜トヨタ最小プチトヨタ〜ってやつくらい。ちなみにこいつにもタイトルがついていて『プチトヨタの唄』っていうのですよ。唄っているのは本間絹子。

達人プロフィール: カンダマニヤ
職業:ヲタク
物心つく前の昭和を知る男、侮るな!(コリマネ氏談)