米ゼネラルモーターズ(GM)のリチャード・ワゴナー会長兼CEO(最高経営責任者)は21日、同社の利益回復と長期的な成長を視野に入れた4つの柱で構成される、米国およびカナダにおける生産工場の広範囲にわたる再建策を発表した。

 GMは、北米における経営再建計画の次のステップとして、販売費及び一般管理費の削減の大きな柱である生産能力の効率化を進めていくとのこと。
 GMノースアメリカ(GMNA)では、2002年から2005年にかけて、工場の生産能力を100万台削減したが、その追加策として、2008年末までにさらに100万台ほど削減する予定。それにあたり、組立、部品加工、パワートレインの合計9工場を閉鎖するほか、3つのサービス・部品流通拠点が閉鎖されるほか、2005年から2008年にかけて、計3万人の人員削減も予定している。
 一方、ミシガン州ランシングにデルタ・タウンシップ工場が新設され、来年から生産開始を予定しているため、GMNAの生産能力は全体で420万台となる。

 ワゴナー会長は、今後、北米事業における販売費及び一般管理費の削減計画を一層加速させ、北米における経営コスト削減額を当初予定していた50億ドルから60億ドルに引き上げ、2006年末までに実施するとしている。さらに、10億ドルの原材料費抑制も含め、2006年末までに当初目標より10億ドル増の70億ドルのコスト削減を目指すとのこと。