鈴木亜久里、純日本チーム「SUPER AGURI Formula 1」でF1に挑戦!
鈴木亜久里、準日本チーム「SUPER AGURI Formula 1」でF1に挑戦!

F1への参戦を「世界一の山、エベレストに挑む気持ち」と語る「SUPER AGURI Formula 1」代表の鈴木亜久里氏。

鈴木亜久里、準日本チーム「SUPER AGURI Formula 1」でF1に挑戦!

「SUPER AGURI Formula 1」のドライバー有力候補として名の挙がる日本人ドライバー佐藤琢磨氏。今のところ来期のシートは決まっていない状態だ。

鈴木亜久里、準日本チーム「SUPER AGURI Formula 1」でF1に挑戦!

SUPER GT選手権に参戦するワークスチーム「チームホンダレーシング」のARTA NSX。このチームも鈴木亜久里氏が代表を務める。

鈴木亜久里、準日本チーム「SUPER AGURI Formula 1」でF1に挑戦!

一方、自身の名を配したチーム「スーパーアグリフェルナンデスレーシング」でアメリカのIRLインディカーシリーズにも参戦している。ドライバーはこちらも日本人、松浦孝亮選手だ!

鈴木亜久里、準日本チーム「SUPER AGURI Formula 1」でF1に挑戦!

緊急記者発表であったにも関わらず、テレビ・新聞・雑誌など数多くのマスコミ関係者が会場を埋め尽くし、その注目の高さを実感させた。

ドライバーは佐藤琢磨選手が有力候補に

 06年、F1がますます面白くなりそうだ。なんと、純日本人チームによる、F1の参戦計画が発表されたのだ。

 11月1日、元F1ドライバーでARTAプロジェクトプロデューサーである鈴木亜久里氏が、ホンダ青山本社で報道陣を集め、緊急記者会見を行なった。

 その発表によれば、先月10月26日、FIA(世界自動車連盟)に対し、新チーム「SUPER AGURI Formula 1」(所在地・東京)を立ち上げ、06年度からF1世界選手権シリーズに参戦するための参加申請を行なったという。
 気になる選手やチーム体制の詳細については未定で、06年1月末から2月にかけて正式に発表する、と伝えるに留めた。
 
 ただ、既に新聞紙上などで佐藤琢磨選手が有力候補として挙げられていることについて鈴木亜久里氏は、実際に交渉中であることを認めた。

なお、参加の可否についてはFIAが審査を行った上で12月初旬に発表される予定だ。

選手、体制などは今だ未定! でも気になるあんなこと、こんなこと

 今のところ、明らかになっているのは以下のことだ。

 まず、シャシーはオリジナルで製作する。そのシャシー名は「AGURI」。イギリス・オックスフォードの旧TWRファクトリーを使用し、自社開発によるシャシーで参戦する目論見だという。ただ、来年早々の参戦でもあり、実際のところは他チームからの技術供与があってもおかしくはないところだが、そのあたりについては明言を避けていた。
 
 エンジンはホンダからV8エンジンが供給されることが正式に発表されている。日本人による純日本チームであることを印象付ける大きな要素のひとつとなる。
 
 また一方で注目の高い選手選びについては、前記の佐藤琢磨氏を始めとして、数名の選手と交渉中だという。

 さて、現代のF1で勝敗を大きく左右する要素となるタイヤについても気になるところだ。「日本人チーム」であることにこだわりをみせる亜久里氏、日本を代表するタイヤメーカーであるブリヂストンと交渉を行なうことを明言していた。

 トップチームクラスでは数百億円とも噂される活動資金。これをバックアップするスポンサーについても、すでにスポーツ新聞紙上などではIT系企業の具体的な社名が挙げられている状態だ。
 これについて亜久里氏は否定も肯定もせず「現在、広く募集中です」と言うに留めていた。

 自身も、90年のF1グランプリ鈴鹿で表彰台に上った経験をもつ亜久里氏。新しい日本のチームで「表彰台に日の丸を揚げたい」と思いを語っていた。果たしてそのチーム体制がどのようなかたちとなって表れるか、来年の正式発表が待たれるところだ。

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写真
ホンダ/CORISM編集部
取材レポート
徳田 透(CORISM編集部)