最高出力507psのV型10気筒エンジンを搭載するモンスターマシンなのだから、外観はもっとアグレッシブになっているかと思ったら意外とおとなしい。シルエットは6シリーズの上品さ、カッコよさが残っている。それでも並みの6シリーズとは違う凄みを感じるのは、フロントの大きなエアスクープ、後ろで跳ね上がったデザインのサイドシル、リヤスカートの下部に設置されたウイングがあるからだ。
さらに4本の太いエキゾーストパイプがパワーを見せつけているようだ。決定的に違うのはカーボンファイバー強化プラスチック(CFP)ルーフだ。これはM3CSLで初めて採用されたものだが、軽量化とともに重心を低くすることができるのもメリットだ。M6の運動性能向上に大きく寄与している。実は見えない前後バンパーの内部構造部分にもカーボンが使われている。重量軽減は加減速に効果があるが、それ以上に重心位置から遠いところでの減量はハンドリング性能の向上が目的なのだ。標準タイヤは前が255/40ZR19、後ろが285/35ZR19という超ファットなサイズで迫力を増している。