エアウェイブの搭載エンジンは1機種のみで、1.5LのSOHC・VTECの設定。ワゴンボディということもあって、フィットに比べると重量がやや重くなるが、81kWのパワーはボディに対して十分に見合ったものだ。吹き上がりのスムーズさやVTECならでのトルク感によってスポーティで軽快感のある走りが楽しめる。
ホンダマルチマチックSは、モデルが新しくなるごとに良くなっている。フィットに採用されたものに比べると減速時のギクシャク感が解消されるなど、走りのスムーズさが一段と増している。上級グレードのLでは7速マニュアルモード付きとなり、ステアリングホイール裏側のパドルによってハンドルから手を離さずにシフト操作が可能。よりスポーティな走りを得たいなら上級グレードのLを選びたい。
足回りはやや柔らかめで乗り心地に優れており、妙なゴツゴツ感は感じない。市街地から高速クルージングを試した範囲では、安定感にも不満を感じなかった。電動式のパワーステアリングも滑らかな操舵フィールを実現している。
●お勧めグレード
標準グレードのGにするか、上級グレードのLにするかはけっこう悩ましいところ。機能的にはCVTが7速マニュアルモード付きになる点が違いだが、ほかにエアコンのオート機能、自発光式メーター、アルミホイールなど装備の違いもあるからだ。
Gの価格は150万円をわずかに切るが、スカイルーフ装着車になると10万円ほど高くなるから、これにカーナビなどのオプションを装着することを考えると、Gを選んで欲しい装備を充実させるのが賢い買い方になりそう。デビューした当初はLのほうが良く売れるだろうが、長期的に見ればGが売れ筋になるはずだ。