セダンのプリウス、ミニバンのエスティマ&アルファードに続き、トヨタはSUVのハリアー&クルーガーVにもハイブリッドカーを投入してきた。強いて言えば、スポーツタイプのクルマがまだないが、基本的にどんなクルマにでもハイブリッド技術を適用できることを示したといえる。
今回のハイブリッドシステムはプリウスのTHS-?をベースにし、後輪をモーターで駆動してE-Fourとした点はエスティマなどと共通だが、いろいろな最新の技術を盛り込んだものになっている。特に注目されるのが可変電圧システムを650Vまで高圧化したことと、リダクションギアを採用したことだ。これによってシステムの小型軽量化が可能になり、フロントパワーユニット部分のシステムのサイズはプリウス用のものとほぼ同等に収まったという。
動力性能も凄い。エンジンが155kW、フロントモーターが123kW、リヤモーターが50kWでトータルすると300kWを超え、パワー表示なら400psを上回るような数字になる。ただし、これら動力源から同時にフルに引き出すことはできず、システムとしては最大で200kW(272ps)を発生することになるという。これは、相当に凄い数字だ。しかも燃費はカローラ並みの17.8km/Lを達成している。
エクステリアはハリアー、クルーガーVともに小変更が加えられている。ハイブリッドカーであることを示すエンブレムが装着されるほか、フロントグリル回りや前後のランプ回りなどが新鮮な印象を与えるものになった。