ホンダ エアウェイブ
エアウェイブ

リヤビューもなぜかミニバンちっく。切れ長なリヤコンビネーションランプは、ヘッドライトと同様なテイストをもつ。

エアウェイブ

押し出し感も十分で、とても1.5リッターワゴンとは思えない存在感を放つ。

エアウェイブ

Lには自発光式の5眼メーターや7速のCVTをコントロールするパドルシフトがステアリングに装着されている。

エアウェイブ

エンジンは1.5リッターのみ。環境性能も平成17年排出ガス基準75%低減レベルをクリア。

エアウェイブ

大開口ガラスエリアを確保するために、高剛性の骨格を採用。ノーマルルーフと同等のボディ剛性を確保。

エアウェイブ

これでどうだぁ! とばかりに、大きくワイドにそして低い位置から開くハッチゲート。

エアウェイブ

リヤシートの座面は、跳ね上げ式で使用すれば長尺物もタテに収納可能。また、バックレストは可倒式でリクライニング機能も装備。

ミニバンとワゴンのクロスオーバー型?

 ステーションワゴンなのに、なぜかミニバンちっくなルックスをもつコンパクトワゴン「エアウェイブ」がホンダから発表された。

 なぜミニバンちっくに見えるのだろうと思い、エアウェイブをジックリと観察。すると、グーンと前方に伸びたAピラー、フェンダーからボンネットにかけて一度絞り込んだタテ見切りのプレスラインなどなど、ミニバンによく見られるデザイン手法が随所に盛り込まれていた。そのためか、ライバルとなるカローラ・フィールダーやウイングロードなどに比べるとひと回り大きく立派に見えてくる。

 さらに、ワイドでシャープなフロントグリル、そしてフェンダーのサイド回り込んだツリ目のヘッドライトなどが、押し出し感のある大きな顔を作り出している。ヘッドライトの造形もこのクラスとしては、かなり高級感がある。ヘッドランプ上部には、BMW風の眉毛のようになったウインカーがセットされているのがポイントだ。リヤビューはというと、ボディサイドにまとめられたコンパクトなコンビネーションランプがセットされる。メッキ処理されたリヤガーニッシュがアクセントとなり、スッキリとした高級感を表現している。

ガラスルーフだけでなく、パッケージングにも優れたコンパクトワゴン!

 スタイリング上でのトピックスは、やはり前後1100ミリ、左右770ミリという大きな大きなスカイルーフといわれるガラスルーフだ。日産ラフェスタと同様に、ルーフをガラスにすることで今までにないような開放感を手に入れようというのが狙いだ。ワゴンボディというユーティリティも十分に確保しながら、開放感という付加価値を与え、ライバルとの差別化を図っている。

 コンパクトワゴンとしてのパッケージングも、最新もモデルということもありライバルを上回る高効率なものとなっている。基本となるプラットフォームは、フィットの流れを汲むセンタータンクレイアウトをもつ低床のグローバル・スモールプラットフォームを採用。約30%をフィットと共通ながら、ほぼ新開発というものだ。この新プラットフォームの採用により、とくにリヤシートの空間にゆとりができた。全長はカローラ・フィールダーやウイングロードに比べ60ミリも短いが、荷室や後席のスペースもライバルを上回るスペックをもつという。

 また、荷室に関しては、いずれエアウェイブと車体を共通化した商用車が用意されているという情報もあり、そのスペースは広大で使い勝手が非常に高い。低床のプラットフォームの恩恵で、とにかく低い位置にフロアがある。そのため、テールゲートはとにかく大きくそしてワイドに開くのだ。このスペースは、スカイルーフの影にに隠れているがエアウェイブの最大の武器といえるものだ。とくに、アウトドアなどで荷室をガンガンと使用するユーザーに高い支持をうけそうだ。

 搭載されるエンジンは、1.5リッターの直4SOHCエンジンのみ。110馬力のパワーと14.6kg-mのトルクをアウトプット。ミッションはCVTのみで、Lグレードには7速のマニュアルシフトモードが装着される。また、全グレードに4WDが設定されている。

 多彩なシートアレンジや、広大なラゲッジルームをもつエアウェイブ。CMなどでは、大きなスカイルーフばかりがクローズアップされている。クルマとは、やはりパッケージングを含んだ基本性能がメインとなるべきだと思うのだが、付加価値的要素ばかりアピールしているように思えてならない。エアウェイブがもつ、クルマとしてマジメで高性能な部分にスポットライトが当らないのが少々残念な部分。開放感だけでなく、ワゴンとしてのパッケージングにもぜひ注目だ!

代表グレード
L スカイルーフ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,350×1,695×1,515
車両重量[kg]
1,190
総排気量[cc]
1,496
最高出力[ps(kw)/rpm]
110(81)/5,800
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
14.6(143)/4,800
ミッション
CVT
10・15モード燃焼[km/l]
18.0
定員[人]
税込価格[万円]
175.35
発売日
2005年4月7日
レポート
大岡智彦(編集部)
写真
徳田 透(編集部)