アメリカ車の頂点に立つのがGMのキャデラック。アメリカではキャデラックに乗ることが成功の証とも言われて高い人気を誇っている。日本でも並のアメリカ車とは異なる独自の地位を築いているクルマだ。100年の長い歴史を持つモデルであり、その歴史の中でキャデラックから採用が始まり、広く普及した新機構・新装備は数多い。アメリカ車をリードしてきたのがキャデラックでもある。最近ではFF車として作られていたが、今回のモデルではシグマアーキテクチャーと呼ぶ新しいプラットホームを採用することで、改めてFRとAWDの駆動方式を採用するようになった。
現在ではキャデラックにCTSと呼ぶ普及モデルも存在するが、今回フルモデルチェンジを受けたのはSTSと呼ばれる最上級モデル。セビルの名前がなくなったが、STSはそもそもセビル・ツーリング・セダンの略であり、今回のSTSがキャデラックの最上級モデルであるのは変わらない。エッジの効いたシャープなラインで構成される外観デザインを採用するのは、セダンのCTSやSUVのSRS、オープンカーのXLRなどキャデラックシリーズに共通する特徴だ。