搭載エンジンは新しく開発された直列4気筒1.5Lの自然吸気DOHC。追って1.8L車も追加設定されるということだが、当面はこれ1機種の設定だ。このHR15DE型エンジンは80kw/148N・mのパワー&トルクを発生する。動力性能的には1.5Lクラスの平均的な数値だが、実際に走らせたときのフィールがなかなか良い。中低速域でのトルク感に厚みが感じられるので、ストレスを感じることなく、余裕を持って走らせることができる。
組み合わされるトランスミッションは無段変速のエクストロニックCVT(15Sと4WD車は電子制御4速AT)で、変速ショックのないスムーズな加速感に好感が持てた。CVTの特徴としてエンジンの回転数上昇と実際の加速との間のズレが違和感になるのだが、ティーダではそれがうまく抑えられていて、変速の滑らかさのほうが強く感じられた。
足回りはけっこう柔らかめの印象で、乗り心地を重視したタイプ。特に操縦安定性が高いという感じではないが、不満を感じるほどではない。電動パワーステアリングの操舵フィールもまずまず文句のないものに仕上がっている。
グレードは、15Mが絶対のお勧め車。廉価グレードの15SではCVTではなくATになってしまうし、電動格納式のリモコンドアミラーがないのでは、タワーパーキングの多い都内では使えない。上級グレードの15Gはシート地やステアリング、フォグランプなどの違いで15万円も高くなる。必然的に中間グレードの15Mがお勧めだ。