ライター紹介

自動車評論家

松下 宏 氏

中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。 誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。

悩ましいルーフレール?!

 フィアットのラインナップの中でベースラインを受け持つのがパンダ。1980年にデビューして以来、個性的で可愛らしいデザインと経済性の高さ、使い勝手の良さなどで定評のあるクルマだ。日本には1992年から輸入されていた。昨年秋のフルモデルチェンジで登場した新型パンダは、ヨーロッパでの販売開始直後から高い評価を得ており、2004年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
 外観デザインはかつての角張ったデザインから一新され、丸みを帯びた個性的なラインで構成される独特のもの。全幅は1600mmを切るコンパクトなものだが、全高は1500mmを超える背の高いパッケージングを採用した。サイドから見たときにドアガラスの上端が流れるようなラインを構成しているのが大きな特徴。上級グレードのパンダ・プラスにはルーフレールとスカイドームと呼ぶ大型の電動ダブル:ルーフが装着されている。そのために全高が1570mmになってタワーパーキングに入らなくなるのはやや残念なところ。標準のパンダにするか、パンダ・プラスにするかは悩ましいところだ。

代表グレード パンダ-plus
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3535×1590×1570
車両重量[kg] 960
総排気量[cc] 1240
最高出力[ps(kw)/rpm] 60(44)/5,000
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 10.4(102)/2,500
ミッション ATモード付シーケンシャルトランスミッション
定員[人] 4
税込価格[万円] 169.995
発売日 2004年7月31日
レポート 松下 宏
写真 菊池一仁
取材協力 フィアットオートジャパン

想像以上? に立派になったスタイリングだが、旧型パンダのような個性は・・・。

縦長のコンビネーションランプが特徴のリヤビュー。ルーフレールが無いほうがパンダらしい?

高級感をアピールするクリアなヘッドライト。奥行きをとることで、立体感あるフェイスを作り出している。