ディーラーの下取りと買取、どっちがお得? メリット・デメリットを解説
更新日:2024/12/20
車の下取りと買取では、どちらの方が高く売れるのでしょうか?今回は下取りと買取の特徴、メリット・デメリットを解説しながら、ケース別での選び方を紹介します。車の下取りに関する疑問にもまとめてお答えしていますので、参考にしてください。
車の下取りとは?買取とどっちがお得なの?
車の「下取り」と「買取」は、実は全く異なります。
「下取り」は新しい車を購入する前提で、今乗っている車をディーラー等で買い取ってもらうことを指します。一方、「買取」は新しい車の購入に関わらず、今乗っている車を中古車専門店等で買い取ってもらうことを指します。
具体的には、それぞれ以下のような特徴があります。
下取りの特徴とメリット・デメリット
下取り | |
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特徴 |
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メリット |
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デメリット |
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買取の特徴とメリット・デメリット
買取 | |
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特徴 |
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メリット |
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デメリット |
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下取り価格と買取価格にどれくらいの差があるのかは、一概には言えません。しかし中古車の人気に敏感な中古車専門店の「買取」の方が、価格が高くなる傾向にあります。
またディーラーのみを利用して車の下取りと購入を行った場合、値引きと下取りが曖昧になりがちです。「ギリギリまで値引きを引き出したら、その分、下取り額を抑えられていた」というケースもゼロではありません。
これに対して、買取店で中古車を売却してディーラーで車を購入すれば、買取店では査定額を上げることに、ディーラーでは値引きを引き出すことに注力できます。そのため「高価買取」と「購入時の値引き」の両方を手に入れやすいのです。
先にディーラーに行くと「そのまま下取りに」という流れになりやすく、相場価格の確認や買取店との比較がしにくいです。そのため、まずは買取店の査定を受けて車両の価値を見極めるようにしましょう。
Check! ディーラーの下取り価格が買取より低くなりがちな理由
一般に、「中古車専門店による買取の方が、ディーラーによる下取りよりも評価額は高い」といわれます。これには大きく2つの理由があります。
1つ目の理由は、ディーラーの主な仕事は「車を売ること」だからです。車の販売を中心にしているディーラーは中古車の査定や相場に詳しくないことが多く、思い切った下取り価格を提示しにくいのです。
2つ目の理由は、ディーラーは下取りする車のメーカーによって得意不得意があるからです。ディーラーは自社ブランドを守るため、自社の車であれば「中古でもこんなに価値があります」と高く下取りしてくれる傾向にあります。しかし他社の車は自分たちで売りにくいこともあり、高値を提示しにくいのです。
ディーラーの下取り価格はどう決まるの?
下取り価格は、ディーラーが加盟している社団法人日本自動車査定協会によって、以下のように算出方法が定められています。
基本価格 + 加点(装備、車検残、色) - 減点(ダメージ、内外装、修理歴)
各車種には査定額の基準となる基本価格が設定されています。この基本価格に対して「純正ナビが付いている」「車検の残期間が長い」などのプラス要素があれば加点、「キズや凹みがある」「タバコの臭いが残っている」などのマイナス要素があれば減点され、査定額が算出されます。
査定に影響しやすいポイントの例
- キズ・凹みの有無や程度
- ドアやウィンドウの作動状態
- タバコやペットによる汚れや臭い
- タイヤやホイールの状態
- オイルの漏れや滲み
- 修復歴の有無
- エンジンの状態
- グレード
- 純正部品の有無
- 走行距離
- 車検の残期間
上記のように、下取りでは車の内外装の状態、走行性能、装備品などの諸条件が加味されます。売却前には「所持している純正のフロアマットを取り付ける」「できる範囲で車内の清掃をする」など、車の状態が良く見えるようにしておきましょう。
交渉すれば下取り価格は上がる?
一般的に、ディーラーで交渉しても下取り価格が上がることはほとんどありません。先述の通り、下取りの査定では基本価格や加点・減点項目をもとに金額が算出されており、相場を大きく外れた価格を提示することは難しいからです。下取り価格が上がったとしても少額で、交渉前と大きな差が出ることはないでしょう。
ただし「車を下取りに出すから、購入する新車にオプションを付けて」といった交渉なら可能性があるでしょう。
【ケース別】自分に合った下取りと買取の選び方
下取りと買取には、それぞれにメリットとデメリットがあります。「次の車をどうするのか」「何を重視するのか」を基準に、自分に合った売却方法を選びましょう。
手間なく乗り換えたい場合は「下取り」を検討
「いろんなお店に行くのは面倒」「書類の準備や手続きを最低限で済ませたい」という人にはディーラーでの下取りがおすすめです。今の車の引き取りから次の車の購入まで、一連の手続きが一つのお店で完結するので手間や時間が省けます。
同じメーカーの車に乗り換えたい場合は「下取り」を検討
「今の車もトヨタで、次もトヨタにしたい」など同じメーカーの車に乗り換えたい場合は、ディーラーでも高く下取りしてもらえることがあります。自社ブランドの車であれば、ディーラーでも中古車としても売りやすいからです。
違うメーカーの車に乗り換えたい場合は「買取」がおすすめ
「今の車はトヨタだけど、次はホンダにしたい」など別のメーカーの車に乗り換えたい場合は、買取の方が良いでしょう。ほとんどのメーカーを扱っている中古車専門店では、人気の車種や装備がダイレクトに高額査定に反映されます。
次の車の購入予定がない場合は「買取」を選択
「次の車の購入予定がない」「車を譲ってもらう予定があるので、お店では買わない」といった場合、新車購入を前提にしたディーラーの下取りは利用できません。そのため中古車専門店による買取を利用することになります。
少しでも高く売りたい場合は「買取」「下取り」を比較
「少しでも高く売りたい」という場合には、まずは中古車専門店による中古車査定をおすすめします。新車ディーラーに行く時に中古車専門店での買取査定額を持参すれば、提示された下取り価格が適正なのか、より高く売れるのはどちらなのかを判断できます。
車の下取りに関するQ&A
ここからは、車の下取りでよくある質問について解説します。
Q ディーラーで下取りされた車はその後どうなるの?
ディーラーが下取りをした車は、基本的には自社の中古車センターで販売されます。新車ディーラーの横に、中古車が展示されている光景を目にしたことがある人も多いと思います。
ただしこういった自社の中古車センターでは、他社の車を売りにくいのが現実です。例えばトヨタの中古車センターで、日産の車両を勧めにくいことは想像しやすいでしょう。
そのため最近では、下取りした車を別の中古車専門店に売るため「オートオークション」に出品しているケースもあるようです。
Q 新車が納車されるまでの間、下取り車に乗っていいの?
新車が納車されるまでの間、「下取り車に乗ってはいけない」というルールはありません。しかし下取りが決まっているのであれば利用を最低限に留め、車の保管場所にも注意を払うことをおすすめします。なぜなら納車待ちの間に大きなキズを付けたり事故を起こしたりすると、下取り価格が下がる可能性もあるからです。
納車までの期間は、可能であれば代車を利用しましょう。ディーラーでは無料で代車貸出を行っている場合も多く、代車を利用すれば下取り価格が下がることはありません。
代車を利用せず下取り車に乗り続ける場合も、対策として車両保険に加入しておくことをおすすめします。例え低年式で下取り価格があまり高くない車でも、事故などで下取り価格が0円になれば新車購入時の負担が大きく増してしまいます。
高額下取りを引き出すためのお得な方法
ディーラーの下取りを利用しようと考えている人は、まずは買取店の査定を受け、その見積もりを持ってディーラーに行くと良いでしょう。その上で、より高く引き取ってくれる方に車を売却することをおすすめします。
買取店の見積もりがあると、最初から高い下取り価格を引き出せる可能性が高まります。
ディーラーの中には「あと少し値引きしてくれたら契約する」と言われた時に備えて低めの下取り価格を提示し、値引き余地を残しておく営業マンもいるといいます。しかし最初から買取店の高い査定額を提示しておけば、価格交渉をスピーディーに進めることができます。
まずは買取専門店の査定を受け、自分の車の価値をきちんと把握するのが「お得」への第一歩です。ディーラーの下取り査定額が0円になるような古い車でも、買取専門店であれば買取金額が付く可能性もあります。