レーダー探知機は、速度取り締まり装置(オービス)を探知し、ドライバーに知らせるアイテムです。ここでは最新のレーダー探知機の選び方を分かりやすく説明するとともに、セルスターやユピテルをはじめとするメーカー製品から、おすすめのレーダー探知機をランキングでご紹介しています。
レーダー探知機とは
レーダー探知機とは、公道に設置された速度取り締まり装置(通称オービス)を探知し、ドライバーに知らせるアイテムです。オービスを探知すると、音や映像、LEDの点灯などでその存在を知らせて安全運転を促します。
また近年のレーダー探知機はオービスの探知のみに留まらず、緊急車両の接近や交通事故の発生状況を知らせるなど、交通情報の収集にも役立ちます。
レーダー探知機の選び方
現在はオービスにも多くの種類があり、設置場所も様々です。そのためレーダー探知機選びでは、探知できるオービスの種類が多いこと、また自車やオービスの位置を正確に把握できることが求められます。具体的には、以下の3点を意識して選びましょう。
ポイント①レーザー光やGPSも受信可能
現在は従来のレーダー波以外に、レーザー光やループコイルで速度を検出するオービスが増えています。そのためレーダー波・レーザー光・GPS(ループコイル式に対応)を受信できるレーダー探知機が望ましいです。
GPSの情報更新は、無料でできるものや、無線LANでの対応が可能な製品だと便利です。
ポイント②Kバンドにも対応
一般に、従来のオービスでは「Xバンド帯」、新しい種類では「(新)Kバンド帯」と呼ばれる周波数帯が使用されています。さらに現在は周波数可変型の移動式オービス「MSSS」も存在します。
選ぶ時は、少なくともXバンド帯と(新)Kバンド帯、できればMSSSにも対応できるレーダー探知機を選ぶと良いでしょう。
ポイント③対応衛星の種類やセンサーが多い
衛星やセンサーは、オービスや自車の位置把握に役立ちます。5~6種類の衛星に対応していたり、3種類以上のセンサーを搭載したりしていると、より正確に位置の把握ができます。
高速道路を走ると、トンネル等で衛星からの情報を受信できなくなることも。こうした環境でも探知の精緻性を求めるのであれば、「OBDⅡ」に対応した製品を選びましょう。本来は車両状態を診断するシステムですが、トンネルなどでも自車の位置を正確に判断でき、オービスとの距離の計測に役立ちます。
設置タイプはお好みで
レーダー探知機の設置タイプは、主に4種類です。それぞれメリット・デメリットがあるので、自分の好みのものを選びましょう。
- 一体型:全ての機能を1つのボディに集約。最も人気
- ソケット型:ソケットに差し込む。配線がしやすい
- セパレート型:画面と受信アンテナが別々。画面が見やすい
- ミラー型:バックミラーに装着。見た目がスッキリ
最新レーダー探知機おすすめランキング
今回は上記でご紹介したポイントや価格を考慮した上で、おすすめのレーダー探知機をランキング化しました。
順位 | 製品名 | メーカー | Amazon価格※ | 設置タイプ |
---|---|---|---|---|
1位 | A1100a | ユピテル | 35,930円 | 一体型 |
2位 | LS340L | ユピテル | 28,600円 | 一体型 |
3位 | AR-W87LA | セルスター | 24,945円 | 一体型 |
4位 | AR-333 | セルスター | 30,445円 | セパレート型 |
5位 | AR-555 | セルスター | 37,200円 | ミラー型 |
6位 | GS303 | ユピテル | 17,600円 | 一体型 |
7位 | TL312R | ブリッツ | 25,800円 | 一体型 |
8位 | AR-47LA | セルスター | 19,500円 | 一体型 |
9位 | AR-37LC | セルスター | 15,179円 | 一体型 |
10位 | 109C | コムテック | 10,661円 | ソケット型 |
※Amazon価格は2023年9月7日時点の情報
1位 ユピテル「A1100a」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:〇
- GPS更新:有料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:3種類
ユピテルの新型製品はKバンドに対応しているだけでなく、MSSSに対応しているのが特長です。また他社製品と比べて探知範囲が広く、A1100aは他社と比べて最大14倍の広さを誇ります(ユピテル調べ)。
無線LANにも対応しており、天気予報やニュースなど各種メディアの最新情報まで確認できます。Web限定で販売されている製品です。
2位 ユピテル「LS340L」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:オプション
- GPS更新:有料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:3種類
1位のA1100aと同様、Web限定製品です。無線LANがオプションのため2位ですが、それ以外の性能はA1100aとほとんど変わりません。探知範囲は他社と比べて最大12倍の広さです(ユピテル調べ)。タッチパネルにも対応しており、コストパフォーマンスに優れています。
3位 セルスター「AR-W87LA」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:〇
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:3種類
探知機能ではユピテルに少々差を付けられているセルスター。しかしその他の機能は充実しており、高品質です。
AR-W87LAはモニターが3.7インチとワイドサイズで、タッチパネルにも対応しています。使いやすさで選ぶなら、おすすめの製品です。またユーザーから投稿された取締りポイントについて警告する「投稿・取締りポイント/エリア」機能も備えています。
4位 セルスター「AR-333」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:〇
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:3種類
現在セルスター製品の中で唯一MSSS対応なのが、AR-333です。まだ感度はユピテルほど優れていないものの、その他の機能も充実しており、「セルスターの中で最新の製品を買いたい」と考えている人にお勧めします。1位のユピテルA1100aと比べて安価なのも、嬉しいところです。
5位 セルスター「AR-555」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:〇
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:3種類
やや高価ながら、ミラー型で車内がスッキリ見える製品です。また無線LANへの対応やニュース、天気などの最新情報の確認ができるなど、先進性を備えています。ただしミラー位置に装着するため、人によっては「文字情報を読み取りにくい」と感じるかもしれません。
6位 ユピテル「GS303」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:オプション
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:3種類
コストパフォーマンスで考えるなら、ぜひお勧めしたいのがGS303です。2021年モデルのためMSSSが一部周波数に非対応で、探知できるオービスの数も最新版よりは限られますが、性能の割に価格が非常に安いです。
7位 ブリッツ「TL312R」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:オプション
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:2種類
受信衛星の種類は5種類とセルスターやユピテルと変わりませんが、衛星基数は両社に劣ります。またセンサーの数も2種類のみです。ただしGPS情報の更新は無料で何度でもでき、また別売のSDカードを購入すれば無線LANでの情報更新も可能です。
8位 セルスター「AR-47LA」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:×
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:3種類
ディスプレイサイズはミラー型のAR-555と同じ3.2インチ。性能としては充分ですが、無線LANでのGPS更新ができない点が面倒です。こうした更新が手間だと感じないのであれば、価格も安価でおすすめの製品です。
9位 セルスター「AR-37LC」
- 対象:レーダー・レーザー・GPS
- 無線LAN:×
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:4種類
- センサー:1種類
セルスターの製品でも最低限の機能が欲しい人におすすめの製品。この価格でレーザー光も探知してくれるのは、嬉しいところです。
10位 コムテック「109C」
- 対象:GPS
- 無線LAN:×
- GPS更新:無料
- 対応バンド:X,K
- 受信衛星:5種類
- センサー:なし
GPS受信のみに特化した製品で、「最低限の機能があれば良い」という人におすすめです。移動式オービスには対応できませんが、固定式のオービスはGPSデータに基づいて反応します。ソケット式なので付け替えが楽です。
レーダー探知機の各メーカー製品の特徴
レーダー探知機の販売メーカーとしては、ユピテル・セルスター・ブリッツ・コムテックなどが有名です。各メーカーの特徴を参考に製品を選んでも良いでしょう。
セルスター | ・全体的に高品質でアフターサポートが充実 ・GPSの更新が無料 ・探知機能も高性能だが、その他の機能性も充実 |
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ユピテル | ・コストパフォーマンスの良い製品が多い ・他社に比べて探知範囲が広大(最大12~14倍) ・MSSSに対応している製品が多い |
ブリッツ | ・ラインナップは少ないが、高性能なものが多い ・最新機種ではフルオート機能(※)を搭載 ※自動で必要な警報だけ鳴らしてくれる機能 |
性能重視でGPSの更新料を抑えたいのであればセルスター、コストパフォーマンス重視で製品を選ぶならユピテル、静粛性を重視するのであればブリッツがおすすめです。
なお以前はコムテックもレーダー探知機を販売していましたが、2021年9月にレーダー探知機の事業からは撤退しています。
レーダー探知機に関するQ&A
Q. レーダー探知機はつけた方がいい?
「気づいたら速度を超過していることが多い」「高速道路をよく走る」「近所にオービス設置場所が多い」といった人には、レーダー探知機の搭載をお勧めします。
速度超過は事故のリスクを高めるので、事故の予防に繋がります。特にオービスがある場所は、一般に事故のリスクが高い場所です。違反防止だけでなく、事故予防のために導入すると良いでしょう。
Q. レーダー探知機の相場価格は?
レーダー探知機は性能による価格差が大きく、最低限のものでは6000円ほど、高いものでは5万円以上します。低予算なら6000円~1万円前後、予算に余裕がある場合は2~3万円程度の製品が人気です。
Q. レーダー探知機はフロントガラスに設置可能?
レーダー探知機は、フロントガラスに付けることができません。一体型などの場合、おすすめの設置場所はダッシュボードの上ですが、最近は上から吊るせる製品も多いです。
Q. オービスは時速何キロオーバーで反応する?
オービスは、一般道では30キロ以上、高速道路では40キロ以上オーバーの場合に光る(車両を撮影)と言われています。ただし生活道路に設置される移動式のオービスは、15キロほどのオーバーでも光ることがあります。
なお一般道で30キロ以上、高速道路で40キロ以上の速度違反は違反点数6点で、一発免停となります。
Q. オービスに検知されたらどうなる?
オービスが光って違反となった場合、早ければ違反をした3日後、遅くとも1ヶ月ほどで「出頭通知書」が届きます。その後は警察署等に出頭し、事実確認を行います。
Q. スピード違反の違反点数や罰金は?
スピード違反の違反点数や反則金は、超過したスピードによって異なります。例えば20キロ未満のスピード違反であれば、違反点数は1点、反則金は9,000円~1万2,000円です。 詳しくは以下の記事で確認してください。
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- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!