【大型連休】ロードサービスでの高額請求トラブルが急増!その対処法は?

ネット検索で「格安・最速」などと謳ったロードサービス業者を呼んだ結果、法外な料金を請求されるトラブルが急増しています。特に年末年始やお盆休みといった大型連休の際に車の利用に慣れていない方は注意が必要です。

車が動かず慌てた時こそ、落ち着いた行動を心がけましょう。ここでは、トラブルへの対処法や高額請求の事例:解説しています。

状況別!ロードサービスの緊急対処法

「車が動かない」「ネットで業者を呼んだが不安」など困った場合は、以下の対処法を参考に行動しましょう。

状況①ロードサービスを呼ぶ前

車が動かず困った場合は、以下のいずれかに連絡しましょう。

  • 第一優先:保険会社またはJAF
  • 上記2件が困難なら:近くのディーラー

任意保険では、ロードサービスが自動付帯されているケースが多いです。また、JAF会員はJAFで多くのロードサービスを無料で受けられます。JAF会員でない場合も、必要な料金を払えば対応してもらえます。

何らかの事情で上記2件での対応が難しい場合は、最寄りのディーラーに問合わせましょう。

【外部リンク】ロードサービスの料金|JAF

状況②ネット業者に依頼し、到着待ち

「慌てて業者を頼んだけど不安」という場合、以下のように対処しましょう。

  • 料金について可能な限り詳細を聞く
  • キャンセル料の有無と金額を聞く
  • サイトの記載内容をよく確認する

ロードサービスの高額請求トラブルでは、サイトに記載された基本料金以外の追加料金を請求されるケースが多いです。「何がいくらかかるか」「最大いくらか」など、料金の詳細やキャンセル料について確認しましょう。不安があれば早めに断ってください。

また、サイトには追加料金の説明が小さく載っていることもあります。記載がない内容なら「説明がない」と主張できる可能性もあるので、サイトの内容をよく確認してください。

状況③業者から高額請求を受けた

高額請求を受けて困っている場合は、以下のような対処を試みましょう。

  • 納得できない場合は説明を求める
  • 納得できないうちは料金を払わない
  • 身の危険等を感じたときは警察を呼ぶ
  • 消費生活センター(188番)に連絡する

作業内容や料金について納得できない場合は、説明を求めるとともに「後日納得した金額で払う」と伝え、その場での支払いを断りましょう。支払いを強要してくる雰囲気があれば、警察を交えて対応するのも一手です。
ただし、納得がいかないからといって威圧的な態度をとるのは禁物です。

また、問題の解決に向けて消費生活センターにも相談しましょう。

急増するロードサービスのトラブル

車の故障トラブルがあった様子

国民生活センターの発表によると、近年はインターネットで依頼したロードサービスのトラブルが増加しています。その相談件数は、2021年度が231件だったのに対し、2022年度は773件と前年比約3.3倍です。

※参考元:国民生活センター「インターネットで依頼したロードサービスのトラブル急増」

特に学生や20代でトラブルが多発

業者との契約当事者は、学生から20代が多数を占めます。

これは①若年層は車のトラブル経験が少ないこと、②気軽なネット検索に慣れていることが原因と考えられます。

ロードサービスのトラブル事例4つ

ここでは、ロードサービスのトラブルで見られる代表的な事例をご紹介します。

①説明にない料金を請求された

「サイトでは1980円~と書かれていたのに請求額が5万円」といったケースです。充分な説明もなく作業を始め、緊急対応費用や祝日対応費用などを加えて費用請求してきます。

依頼を断られないよう「費用は実物を見ないと分からない」と金額を濁したり、流れ作業で契約書類にレ点を記入させたりするケースもあるようです。

ロードサービスの一般的な料金は?
ロードサービスの料金は保険会社や業者、処置する内容によって異なります。JAF(会員以外の価格)を例にご紹介すると、バッテリー上がりが2万1700円、タイヤのパンクが2万5630円です。
※価格は2024年12月25日時点の情報

②高額なキャンセル料を請求された

「見積額が高くて断ろうとしたら、高額のキャンセル料を請求された」というトラブルも少なくありません。

また「ホームページにキャンセル可とあったのに、キャンセルを断られた」といったケースもあるようです。

③「保険適用できる」と嘘を言われた

高額の支払いを躊躇するユーザーに「加入済みの任意保険に請求すれば、後から給付を受けられる」と説明をする業者もいます。実際は、保険金を請求しても支払いを受けられない、或いは一部しか受けられないことがあります。

④その場での支払いを強要された

多額の現金を持ち合わせていないユーザーに対して、ATMや自宅まで同行してくる業者もゼロではありません。こうしたケースでは、恐怖心を覚えたユーザーが「現金を渡してとにかく帰ってもらおう」という心理になります。

ロードサービスでクーリング・オフは可能?

サイトに記載された金額と実際の請求額が大きく異なる場合などは、クーリング・オフを適用できる可能性があります(※)。
※ブレーキやハンドルの整備等、修理の事例によっては対象外となります。

ロードサービスは訪問販売に該当し、クーリング・オフの適用期間は「契約書面を受け取った日から8日以内」です。まずは消費生活センターに相談してみましょう。

消費者ホットライン「188(いやや!、3桁の電話番号)」にかければ、相談窓口に繋げてもらえます。

車のトラブルで押さえたい知識4つ

ここまでのまとめとして、車のトラブルで抑えたい基礎知識を以下にまとめます。

①車の故障時は「まず保険会社かJAF」

ロード―サービスは、加入している保険会社かJAFを頼るのが基本です。まずはこの2者に対応を依頼しましょう。

「時間がかかる」などやむを得ない状況の場合は、最寄りのディーラーなどに依頼してみてください。

②サイトや電話の内容を鵜呑みにしない

ネットで見つけた業者の場合、サイトの記載内容や電話での安易な説明を鵜呑みにしてはいけません。以下のように、できる限り金額の詳細を聞き出しましょう。

  • 何に、いくらかかりそうか
  • 最大でいくらになる可能性があるのか
  • キャンセルは可能か
  • キャンセル料はいくらかかるか

また、話を聞くなかで不審点があれば「その内容はサイトのどこに記載していますか?」としっかり確認しましょう。

③納得できない点は説明を求める

サービスを受けて高額な費用を請求された場合は、納得できない点について説明を求めましょう。そして「納得するまでは金額を支払わない」という姿勢を示しましょう。

相手が話し合いに応じてくれない場合や威圧的な態度を示してきた場合は、警察に相談するのも一手です。

④困ったら消費生活センターへ相談

業者との契約トラブルに遭った場合は、迷わず消費生活センターに相談しましょう。「仕方なくお金を払ってしまった」など、事後のケースでも構いません。クーリング・オフを適用できれば、支払ったお金が戻ってくる可能性もあります。

消費生活ホットライン「188(いやや!)」番に電話し、最寄りの市町村・都道府県の消費生活センターを案内してもらってください。

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Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!