2023年末で生産を終了したCX-8。後継のCX-80が登場予定ですが、コストパフォーマンスや使い勝手を考えると、中古のCX-8もおすすめです。ここではCX-8の魅力や後継車との違い、中古のおすすめモデルをご紹介します。
中古車情報
世代交代を控え生産終了したCX-8
CX-8は、2023年12月末に生産終了となりました。2017年の登場から6年、決して不人気だった訳ではありません。販売台数はマツダが設定した目標の2倍以上を記録していました。
CX-8生産終了の理由は、車種の世代交代です。マツダは現在「ラージ商品群」と称するSUVの開発・販売に力を入れています。その1車種であるCX-80が3列シートSUVであり、発売の目処が立ったことから今回CX-8が生産終了になったと考えられます。
マツダのラージ商品群とは、2022年から導入を開始した大型SUV群のことです。具体的にはCX-60、CX-70、CX-80、CX-90の4車種を指します。大きさ以外に、環境負荷の小さい内燃機関や上級志向の顧客を意識した豪華装備も特徴です。
※日本では、CX-60とCX-80のみ販売予定
基幹車種のCX-5は継続販売
CX-8とCX-80の関係は、CX-5とCX-60の関係に似ています。それにも関わらずCX-8のみ生産終了となるのは、やはりCX-5がマツダの基幹車種だからです。
CX-5は国内でCX-60の2倍以上売れており、海外でも人気があります。一方CX-8は国内でのニーズこそあるものの、海外ではCX-90などの選択肢があり、生産の効率化を図る上でも生産終了に至ったと考えられます。
生産終了は惜しい!CX-8の5つの魅力
CX-8は3列シートSUVブームの火付け役となった存在で、コスパも抜群な1台でした。ここでは、その魅力を5つに分けてご紹介します。
①車両価格が安い
国内の3列シートSUVの価格を見ると、例えば日産のエクストレイル(7人乗りモデル)は400万円以上、トヨタのランドクルーザーでは500万円以上します。
これに対して全車3列シート搭載のCX-8は、最終モデルの新車価格が299.4万円~505.9万円。3列シートSUVでは断トツの安さです。
②ライバルに比べて快適な3列目
CX-8の3列目は、他の3列シートSUVと比べて快適です。大人が長時間乗るには適していませんが、シートのクッション性が高く、2列目シートの位置次第で足元にも余裕ができます。ライバルSUVの多くは3列目のシート座面が硬く、また低いので、大人では体育座りのような姿勢になりがちです。
さらに、子どもが乗ることを想定して3列目へのアクセスの安全性や簡易性を確保している点も魅力的です。
CX-8では、グレードによって6人乗りと7人乗りを選択できます。6人乗りでもキャプテンシートで中央をウォークスルーにしたモデルと、アームレストを確保したモデルがあるので、予算や乗り方に合わせて選択すると良いでしょう。
③3列目を使っても余裕がある積載性
3列目の快適性に関しては、どうしてもミニバンに劣るCX-8。しかし3列目に人が乗った時の積載性は、実はCX-8の方が優れていることもあります。
例えば三菱のデリカD:5と比べた時、3列目使用時の積載量はデリカD:5が94L、対してCX-8は230Lです。
④フラットで快適な乗り心地
CX-8はホイールベースが長いからこそ、走行時の安定性が高いです。高級車のようにフラットで快適な乗り心地を味わえます。
また、2列目の足元にも余裕があり、グレードによってはパワーシートまで採用されています。そのため「2列目の居住性を重視したい」という人にもおすすめです。
⑤先進装備も充実
先進装備の充実ぶりも、CX-8ならではの魅力です。Apple Carplayに対応していることはもちろん、ほぼ全車で全車速追従機能付のレーダークルーズコントロールを装備しています。
また2022年の改良では、渋滞時も含めて走行支援を行うクルージング&トラフィック・サポートも複数グレードで設定されました。
後継モデルCX-80との違いは?
CX-80は、2024年4月に欧州モデルが初公開されたばかりです。ここでは欧州モデルで分かっていることを中心に、CX-8との違いをご紹介します。
サイズはCX-80の方が大きい
車種 | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|
CX-8 ※最終モデル |
4,925mm | 1,845mm | 1,730mm |
CX-80 ※欧州モデル |
4,995mm | 1,890mm | 1,710mm |
日本市場での販売も想定してか、CX-80の全長はかろうじて5m以内、全幅も1.9mを下回っています。しかしながら、CX-8に比べれば一回り大きいです。
CX-80の全長はランドクルーザーを上回る数値であり、日本での運転は決して楽でないと考えられます。
CX-80では高価格化が予想される
CX-80を含むラージ商品群の狙いの一つが、「高級志向の顧客の確保」です。そのためCX-80では、CX-8以上に内外装の上質化や各種装備の充実化が図られるでしょう。
欧州モデルでは、欧州向け初の「緊急停止支援機能付クルージング&トラフィック・サポート」を採用。こうした付加価値により、CX-80の価格はCX-8より高くなるはずです。国内でのCX-80の新車価格については、「400万円以上」と予想する声が多く聞かれます。
CX-8の中古車相場とおすすめモデル
CX-8の購入は今後中古一択になりますが、中古だからこそ車両価格もより抑えられます。ここでは現在の中古車相場とおすすめモデルをご紹介します。
CX-8の中古車相場
2024年6月現在のCX-8の中古車相場は、以下の通りです。
- 2019年式:約190~310万円
- 2021年式:約300~400万円
CX-8は2017年のデビューから毎年のように改良を行っていましたが、特に大きな改良は2020年12月と2022年12月に行われています。そのため2019年式と2021年式では、相場価格に大きな差があります。
パワートレイン/ディーゼルが人気
CX-8のパワートレインは3種類。2種類のガソリンエンジン(ともに2.5L直列4気筒)とディーゼルエンジン(2.2L直列4気筒)です。
このうち最も人気だったのは、ディーゼルエンジン。最高燃費も15.8km/L(XD、2WD)と大きさの割に良く、リセールバリューの点からもディーゼルモデルがおすすめです。
グレード/Smart Edition以上を推奨
CX-8のグレード展開(最終モデル)は、基本的に以下の通りです。
- 25S / XD
- Smart Edition
- Black Tone Edition
- Grand Journey(特別仕様車)
- Sports Appearance
- Exclusive Mode
Smart Editionは、廉価グレードの25SやXDと比べて細かな安全装備を整えています。そのため購入するのであれば、少なくともSmart Edition以上がおすすめです。また、Exclusive Modeでは2列目にもパワーシートが採用されています。
年式①/総合力重視なら2022年12月~
できるだけ装備が充実し、乗り心地も良いモデルが良いのであれば、集大成となる最終モデル(2022年12月改良以降)がおすすめです。以下のように、大幅な改良がされています。
- フロントグリルや一部リアデザインの変更
- 走行モードに「OFF-ROAD」モードを追加
- ペダル操作性やトランスミッションの改善
- サスペンションの改善
- アダプティブ・LED・ヘッドライトの改善
- クルージング&トラフィック・サポートの採用
- Apple CarPlayにワイヤレス接続機能を追加
- USB Type-C端子の採用
ただし、2023年式以降の中古車の流通量はまだ少ないです。
年式②/乗り味重視なら2020年12月~
マツダならではの走行性の高さを重視するのであれば、2020年12月改良以降のモデルがおすすめです。この改良では、ディーゼルエンジンの性能が強化されています。
また、このタイミングで新グレードBlack Tone Editionが追加されている他、上位グレードの仕様も変化しています。
迷ったらプロに相談を
2017年デビューということもあり、CX-8はどのモデルを買ってもまだ古すぎる状態ではありません。高級感より予算や実用性を重視するのであれば、中古のCX-8がおすすめです。
ただしCX-8はパワートレインにグレード、乗車定員と選択肢が豊富です。「どれが良いか分からない」という時は、プロにご相談ください。ガリバーでは、お客さまの希望条件に合うクルマを探し、ご提案する無料サービスも行っています。