三菱RVR

 

<地道に改良を加えてきたモデルで、さらに燃費をアップ!>

三菱RVR世界的にコンパクトSUVがブーム。国内でも、ホンダ ヴェゼルや日産ジュークが人気だ。どちらも新型車として最近投入されたモデルだが、古くからコンパクトSUVとして投入されていたモデルが三菱のRVRだ。

なんと、初代三菱RVRは1991年にデビューしており、20年以上も前から存在していた。スライドドアのシャリオをベースとし、クロカン4WD 的なアンダーガードなどを装備。それなりにワイルドな印象をもつクロスオーバー車だった。そういった視点では、国内コンパクトSUVの元祖ともいえる存在だろう。

しかし、そんなRVRも2代目が2002年に生産終了すると、業績不振も重なりしばらく新型車が投入されなかったのだ。そして、ようやく2010年3代目RVRが投入された。

3代目RVRは、低燃費化が急速に進んできた時期に投入。そのため、燃費重視となり、樹脂製のフェンダーなどにより軽量化するなどの技術が投入されている。その後、2011年10月には、大幅マイナーチェンジが行われ、エンジンの一部改良、当時としてはアイドリングストップ機能の積極採用などにより、さらに燃費性能を高めている。その後、毎年のように一部変更やマイナーチェンジが繰り返され、熟成されてきた真面目なモデルだ。

今回一部改良されたRVRは、デビュー当時からのこだわりのひとつである燃費性能をさらにアップ。CVTのギヤ比幅を拡大し、加速性能を向上させるとともに、ハイギヤード化などにより燃費を約5%向上している。2WD車で16.6km/L(従来の+0.8km/L)となった。この低燃費化により、2WD車全車及び「M」4WD車では平成27年度燃費基準を達成、「G」4WD車では平成27年度燃費基準+10%を達成しエコカー減税に対応している。

エコカー減税対応にしていないと、今時顧客の購入リストには載らないのは当然。三菱はそれだけでなく、電動パワーステアリングとサスペンションの設定を最適化し、操縦安定性と乗り心地を向上させた。クルマとしての価値も高めている。

また、最近のSUVデザインテイストが、ワイルド系よりも都会派デザインが主流ということもあり、フロントバンパー左右下部のフォグランプ周囲に存在感のあるLEDデイライトを組み、スタイリッシュな方向へとフェイスチェンジされている。

また、フロントフェンダーのサイドアンダーミラーを廃止。ドアミラー一体型とすることにより、同様にヤボったさが無くなり、より都会的なSUV的スタイルになった。

インテリアは、「E」「M」にカーボン調センターパネル、「G」にはピアノブラック調センターパネルを採用して、上質感を高めた。引き続きエアロパーツ類を装備したローデストも用意されている。

低燃費化と都会派デザインという、最新SUVのトレンドを取り入れた三菱RVR。1.8Lクラス、全長4,295mmといのは、国内マーケットでユニークな存在。追突被害軽減自動ブレーキなど安全面の装備では、物足りない部分もあるし、価格ももう少し買い得感があってもいいだろう。

このRVRの良いところは、最小回転半径が5.3mで、ややボディサイズが大きいのに他の1.5LクラスのSUVと同程度の使い勝手の高さを誇る。着座位置もセダンや他のコンパクトより視界もよいので、使い勝手のよいセダンとして使うというのもお勧めだ。

■価格:E 2WD 1,911,600円~ROADEST G 4WD 2,800,440円