この記事の目次 CONTENTS
<一部改良で高級感アップし、存在感を示す!?>
■価格

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

<一部改良で高級感アップし、存在感を示す!?>

国内のSUVマーケットは、各社フルモデルチェンジが相次ぎ話題のクラスとなっている。しかし、三菱アウトランダーも同様にフルモデルチェンジしたものの、人気の中心はPHEVでガソリン車は人気薄の状態が続いている。アウトランダーは、2012年にフルモデルチェンジし2代目となった。2.0LにはFFのみで価格訴求グレードとしている。メインの2.4L車は、4WDのみの設定だ。アウトランダーの特徴は、初代モデルから7人乗りがベースとなっているのが特徴。3列目シートは、広いとは言えないもののちょっとしたミニバン的な使い方ができるのもポイント。7人乗りの設定を持つのは、日産のエクストレイルだけだ。

アウトランダーの燃費は2.4Lで14.4㎞/Lと平均的で、エコカー減税は50%と少々物足りない状況。ただし、安全装備に関しては、デビュー当時から一定レベル以上を誇ってる。人間を見分けられないのが難点だが、カメラを装備した追突被害軽減自動ブレーキや車線逸脱警報、レーダークルーズコントロールを装備したイーアシストが一部グレードに標準装備。さらに、サイド&カーテンエアバッグと運転席ニーエアバッグが、なんと標準装備されている。安全思想は高いクルマだ。

今回の一部改良では、プレミアムツーリングSUVとしての力強さやスポーティさ、上質感をさらに高め変更が施された。エクストレイルがタフネス系から都会派へ大きく方向転換した例もあり、世界的にSUVのデザイントレンドは都会派&高級系にシフトしているようだ。そのトレンドを追うように、全体的に、光モノを使い上質感と都会的な雰囲気をアピール。新デザインのフロントメッキグリルやフロントフォグランプメッキベゼルに加え、シルバーの前後スキッドプレートで上質さを強調した。さらに、前後フェンダーのホイールアーチモールなどを追加することで、SUVの力強さも同時にアピールしている。

走りの部分では、リバウンドスプリング内蔵ダンパーを採用。サスペンション関連をより最適化することにより操縦安定性を向上させながら、質感のある乗り心地を実現している。またボディ、シャシーの遮音・制振性能を強化させ、静粛性・快適性を向上させている。この走行性能面も、オフロード性能というよりは、オンロードでの快適性を狙ったもので、スタイルと同様に高級感アップという方向性をもっている。

インテリアでは、シート生地の縫い合わせをシルバーのダブルステッチとし、エクステリアの装備とコーディネートしながら、全体的な上質感を向上させている。

アウトランダーは、価格も特別安いという印象も無いため、どうせ選ぶなら、多少無理してでもPHEVがよい。それが正解だと思うが、どうしてもガソリン車というのなら、こだわりの4WDを搭載したモデルで、先進の安全装備を装着したSafety Package以上がお勧めだ。リセールバリューは、あまり期待できないので短期乗り換えは不利になる可能性が高いため、乗りつぶすつもりで購入するといいだろう。

■価格

・20G 2.0L 2WD 2,426,550 円
・24G 2.4L 4WD 2,691,150 円
・24G 2.4L 4WD Safety Package 2,786,700 円
・24G 2.4L 4WD Navi Package 3,099,600 円