「上質で快適なドライブの為に」これが、今回テストを行った「リッツ・ファイブスター」のキャッチコピー。メーカーの謳い文句によると、車内の指定箇所に貼り付けるだけで、滑らかな発進、アイドリングの振動低下、車内の圧迫感軽減、清涼感向上、乗り物酔い防止、オーディオの音質向上など、正直ホントかな〜?という効果がパッケージに書かれています。例の燃費向上グッズの一件もあり、これら製品に対する消費者の目が一層厳しくなったこの時期に登場した「リッツ・ファイブスター」。
では、条件的にかなり厳しい10年落ち、走行距離、実に13万キロ超のヤレヤレ「オペル・ベクトラ」で早速、その効果の程を検証してみる事にしました。
↑左右のBピラーの室内側にそれぞれ一個づつ貼り付けます。目安として、ドアの受け金具から約5センチほど上に設置。基本的に効果は半永久的なので、剥がす事は考えなくてもいいのですが、脱落しない為にも、設置面の脱脂などを行っておきましょう。
まずは、オーディオの音質改善テスト。実は一番気になるところです。ボクはこれでも、その昔、某FM局に勤務していた人間。耳は一応肥えているつもりです。テスト車のヘッドユニットは純正品。スピーカーはフロント3ウェイ×2、リアは2ウェイ×2で計8スピーカー。スピーカーはすべて、米国の名門「BOSE」社のものに変更されており、音質は現在でも、申し分ないものです。
これ以上、一体どう音が変わるんだよ?と疑念を抱いたまま、お気に入りの曲であるクラプトンの「チェンジ・ザ・ワールド」をじっくり試聴してみました。
曲が始まってすぐには、特に音質の向上は確認できませんでしたが、約3分後、間奏のギターソロ部分でおや?なんか違う。音の粒立ち感、そしてステレオセパレーション効果に変化が。再度、リプレイを試みると、今度は音量を上げた際、バスドラムの歪みが少し軽減されたかな?と感じることができました。
説明書によると装着してしばらくしてから、クルマの全体に作用するという事ですので、この金属の円盤から、何らかの力が発生しているのは事実ですね。オーディオの音質向上効果は僕の耳が節穴でない限り、満足できる結果でした。
次に、クルマそのものへの効果ですが、装着してしばらくすると、不思議とアイドリングの振動が軽減されていることが体験できました。気のせい?かと思い、瞬間燃費計の示す数値を確認すると、事実、装着前より燃料消費量が少なくなっています。
今度は一般道を走ってみましたが、パワーアップや滑らかさなど、フィーリングの違いは終始体感する事はできませんでした。また、総合燃費もこのクルマの範囲内で大きな変化は見られません。
ただ、最大のウリである車内空間の快適度向上という点では、エアコン稼動時のイヤな臭いが抑えられ、空気が浄化された感じはハッキリ分かりました。また、なんとなくですが、普段より運転に集中できるような気がします。同乗者の意見では、マイナスイオン効果のような清涼感が感じられるとのことでした。
ジメジメのあとは、灼熱地獄と車内にとってあまり快適ではないこれからの季節。快適な車内空間のお手伝いとして、「リッツ・ファイブスター」を装着してみる価値は十分アリといえます。
希望小売価格:12,600円(3個セット)