グランドリヴィナ
リヴィナというモデルは日産が東南アジアを中心に販売しているモデルで、グランドリヴィナはそのロングホイールベース版。インドネシアで生産されるモデルがポルトガルに持ち込まれていた。
日本の5ナンバー規格に収まるような手頃なサイズのボディの中に3列7人乗りのシートを成立させている。さすがに3列目のシートはゆったりという感じにはならないが、インドネシアを中心にした東南アジアではこうしたタイプのクルマの需要が確実にある。
94kWのパワーを発生する直列4気筒1.8LのMR18DE型エンジンが搭載されていて、車両重量もさほど重くないので、4速ATとの組み合わせでも走りはまずまずといった感じ。インパネ回りなともシンプルな感じで日本では売るにはちょっと辛いかなという感じのクルマだった。
ティアナ
4月の北京ショーで発表された次期ティアナは、ヨーロッパではロシアで最初に発売されたとのことで、ロシア仕様のモデルがポルトガルに持ち込まれていた。ボディサイズはやや大きくなったが、全幅は1795mmに抑えられており、ぎりぎり日本でも何とか使えるといった感じのサイズだ。
大きくなったヘッドライトなどが従来のモデルにもまして存在感を感じさせている。現行モデルがいかにも地味な印象だったのに比べると次期ティアナはけっこういけそうな雰囲気を持つ。現行モデルはモダンリビングをテーマにしたインテリアを作っていたが、次期モデルもインテリアには相当に力を入れたとのこと。広さに加えて高い質感や快適性のレベルも向上している。
V型6気筒の3.5LエンジンにCVTが組み合わされていて、滑らかで余裕のある走りを示していたが、良くなった印象が強いのは静粛性の高さや乗り心地の良さなど。
キャッシュカイ(ディーゼル)
キャッシュカイでは日本では設定されていないディーゼル車に試乗した。日産はこの秋、日本の最新規制に適合させたディーゼルエンジンをエクストレイルに搭載すると発表しているが、このキャッシュカイに搭載されているディーゼルエンジンはそれよりひと世代前の規制に適合するディーゼルエンジンを搭載したモデルだ。
試乗した印象も最新の乗用車用ディーゼルといった感じではなく、振動や騒音などのレベルはやや高め。もう少し洗練された印象にならないと日本市場では通用しないのではないかと思わせた。その意味でこの秋に登場するエクストレイルのディーゼルエンジンがどの程度まで仕上がってくるか大いに楽しみな状況だ。