ライター紹介

221616 編集部

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知名度や販売台数の少ないOEM車は買わないほうが無難

軽自動車販売が伸びている理由のひとつに、最近は日産が軽自動車の販売に力を入れていることが挙げられると思います。でも、日産が発売している軽自動車は、スズキや三菱の工場で生産されたクルマに日産のエンブレムが付けられただけの、いわゆるOEM供給車といわれるものです。

 このOEM供給車はエクステリアデザインや装備などは、日産やマツダなどの供給先に合わせて若干変更されていますが、エンジンやサスペンションなどは共通なので、走りや安全性能はベース車と同じというクルマです。

よって、エクステリアデザインがベース車よりも好みに合っていれば、OEM供給車だからといって敬遠する必要はありません。価格も日産車だとABSなどを標準装備しているので、多少高くはなっていますが、オプションで装着した場合と、ほぼ同じになっているはずです。ただし、ひとつ注意しなくてはならないのは、手放す時のリセールバリューです。

人気のないOEM供給車だと手放す時に不利になることもある!

 クルマを手放す時の買い取り査定額や下取り価格は、そのクルマの人気が大きく左右してきます。したがって、ベース車の人気が高くても、OEM供給車の知名度がイマイチの場合、ほぼ同じ値段で買ったのに、OEM供給車のほうの買取り査定額が大幅に下回ってしまうケースも出てきてしまうのです。

 例えば、日産で販売しているモコはスズキのMRワゴンのOEM供給車ですが、ネーミングやエクステリアデザインの可愛らしさからか非常に人気が高く、ベースのMRワゴンよりも数多くの販売台数を記録していることが多いです。したがって、中古車市場でもモコの人気は高く、リセールバリューも悪くはならないはずです。

その一方で、三菱からOEM供給されていオッティは、ベースのekワゴンより多少販売台数が少なく、知名度もekワゴンのほうが高いようです。この場合、オッティよりもekワゴンのほうが、リセールバリューは高くなりそうです。さらに、オッティは電動スライドドア車の価格設定も、ekワゴンに比べると多少割高になっているので、価格面からもekワゴンのほうが有利といえるかもしれません。

 また、マツダでもスズキのワゴンRやアルト、ラパン、最近発売されたスティングレーなどもOEM供給車として販売していますが、これらの車名はAZワゴンやキャロル、スピアーノ、AZオフロード、AZワゴン カスタムといった具合に、まったく知名度を獲得していないので、買い取り店に手放す時には厳しい思いをしてしまうでしょう。

 軽自動車以外でもトヨタのカムリをダイハツのアルティス、日産セレナをスズキ ランディとして販売していますが、ベース車に比べるとだいぶ影が薄い存在になっています。

 このようにOEM供給車を買おうとする場合は、ベース車よりも人気や知名度が少ないと、手放す時に損をしてしまう可能性があることを覚えておきましょう。