米ゼネラルモーターズは、11月16日、ニック・S.サイプラスを経理担当役員兼最高会計責任者(CAO)に任命した。GMのフリッツ・ヘンダーソン副会長兼最高財務責任者(CFO)は、12月1日付でサイプラス氏が経理担当役員兼最高会計責任者(CAO)に就任すると発表。昨春に発表された同社コーポレート・コントローラーズ・オフィスの再建を目指すという。

 サイプラス氏は現在53歳、ニューヨークに拠点を置くインターパブリック・グループ・オブ・カンパニーズで上級副社長、経理担当役員兼CAOを2年間務めた後、GM社に入社。インターパブリック入社前は、AT&Tコーポレーションで22年間にわたりさまざまな要職を歴任後、1999年〜2004年まで同社の副社長、経理担当役員兼CAOを務めたとのこと。

 ヘンダーソン氏は、「ニックは、外部報告やディスクロージャーに関する知識も豊富で、約30年にわたる企業会計実務によって培われた経験は全幅の信頼に値する。GMに彼のような人材を迎え入れることができたことは喜ばしく、可能な限り最強のファイナンスチームを構築するべく、共に努力していきたい」と語ったとのこと。

 サイプラス氏は、インターパブリック・グループ時代に同社の経理部門を世界トップレベルの組織に発展させたという。同社のコンプライアンスをサーベンスオクスレー法(SOX法)に遵守させ、財務管理プロセスを世界規模で監督したとのこと。

 サイプラス氏の前任経理担当役員であるポール・W.シュミット氏は、2007年2月1日付で退職、前CAOのピーター・バイブル氏は今年6月に辞任したとのこと。GMは、5月に同社のコーポレート・コントローラーズ・オフィスの再建および経理とCAO職の統合計画を発表、サイプラス氏はヘンダーソン氏直属となる。