自動車業界ではフォードに次いで2番目

 日産は、世界中の企業のCSR(企業の社会的責任)に関する情報開示の格付けである「グローバルレポーターズ」において、初めてワールドベストプラクティス50社に選定されたと発表した。日本の企業としては5社のみが選定され、そのうち日産の順位は49位、自動車業界ではフォードに次いで2番目であったとのこと。

 「グローバルレポーターズ」は、米スタンダード&プア−ズ(S&P)、英国のサステナビリティ社(経営戦略コンサルタント兼シンクタンク)、および、国連環境計画(UNEP)の3者が共同で、世界中の企業のCSRに関する情報開示を統一の基準で評価し、ワールドベストプラクティスとなる開示を行っている50社を選定するもので、1994年から原則2年に1回発表している。本年11月9日(日本時間10日)、「グローバルレポーターズ2006」が発表され、日産は、今回始めてワールドベストプラクティス50社に選定されたとのこと。

 選定方法は、世界各地域での選抜により集められた約100社の情報開示例(CSR報告書等)が、CSR戦略の明確さ、企業活動の透明性・誠実性などを基準に専門チームによって一社ごとに審査され、ワールドベストプラクティス50社が選定されるもの。

 日産は、1998年から「環境報告書」を毎年発行、2004年からは環境を含めたCSR全般に関する報告書である「サステナビリティレポート」を発行している。3回目の発行となった「サステナビリティレポート2006」では、新たに設定した日産のCSR方針と9つの重点分野(誠実、経済的貢献、品質、安全、環境、バリューチェーン、ブランド、社員、社会貢献)が公開された。また、前年版で示した各領域−コーポレートガバナンス、ステークホルダーへの価値の向上、地球環境の保全、安全への配慮−において、CSRの観点で進展が図られた方針や活動を中心にまとめているとのこと。