トヨタは、「サスティナブル・モビリティ」の実現に向けて、地球環境保全に資するために、環境対応技術の開発とエコカーの市場導入を、今後一層強化すると発表した。

 具体的には、地球温暖化の原因のひとつとされるCO2の削減に向けた燃費の向上、大気汚染防止に寄与する排出ガスのクリーン化、石油を中心とした化石燃料の消費抑制を視野に入れたエネルギー多様化への対応の視点から、環境対応技術の開発とエコカーの展開計画を強力に推進するとのこと。

 環境対応技術の開発状況とエコカーの展開計画としてあげられたのは、「ガソリンエンジンとトランスミッションの一新」、「ハイブリッドカーの普及促進、新技術の開発」、「エネルギー多様化への対応」の3つ。

 「ガソリンエンジンとトランスミッションの一新」では、2003年新開発のV型6気筒エンジンを皮切りに、新型のガソリンエンジンとトランスミッションの開発を推進、2010年までに一新するという。この一環として、今回、低燃費によるCO2削減と排出ガスのクリーン化を追求した新型1.8リッターガソリンエンジンと無断変速機を、コンパクト及びミディアムクラス車用の主力パワートレーンとして開発、今秋発売予定の新型車から搭載するとのこと。
 その他、2005年度にトヨタ車が該当するクラス全てにおいて「平成22年度燃費基準」を先行して達成したほか、2010年を目標に大部分の乗用車系車種で「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」と「平成22年度燃費基準+10%」以上の達成を目指すとのこと。

 「ハイブリッドカーの普及促進、新技術の開発」では、ハイブリッドカーの普及を目指し、2010年代の早い時期までに車種を倍増するという。また、ブラグインハイブリッドカーの研究開発推進をあげている。

 「エネルギー多様化への対応」では、バイオエタノール燃料対応車の導入として、全てのガソリンエンジンにおいてバイオエタノール混合率10%燃料に対する使用時の耐久性確保など技術的対応は完了、今後、バイオエタノール燃料が普及しているブラジル市場に、エタノール100%燃料にも対応するFFVを2007年春を目処に導入するという。また、米国市場への対応については、バイオエタノール混合燃料の普及促進政策を踏まえてFFV導入を検討するとのこと。
 その他、燃料電池乗用車の開発として、氷点下での始動時間を大幅に短縮するとともに、マイナス30度の始動を確認している。